Microsoftは23日(現地時間)、自社の「Microsoft FastTrack」にWindows 10、Dynamics 365、Microsoft Teamの3製品を拡張すると公式ブログで発表した。同社のFastTrackは、Office 365およびEMS(Enterprise Mobility + Security)を対象に、パートナー企業へ提供するサービス。通常製品を50ライセンス以上購入する場合は、いくつかの特典を享受できるメリットを持つ。

Microsoft FastTrack Webサイト

「FastTrack for Windows 10 Preview」は、顧客のWindows 10展開や導入サイクルの各段階を計画・実行する際に役立つツールやリソース、指導情報などを提供し、FastTrackポータルを通じて支援パートナーを容易に発見できる。特に企業向けWindows 10となるWindows 10 Enterpriseは、Windows Defender ATP(Advanced Threat Protection)など多くの機能を備えているため、早期展開を実現するにはMicrosoftやパートナーSIer(システムインテグレーター)の支援が大きく役立つ可能性が高い。

「FastTrack for Dynamics 365 Preview」は、CRM(顧客関係管理)とERP(企業資源計画)を融合させた知的なビジネスアプリケーションを、FastTrack経由で提供する。同じくFastTrack経由で提供される「Microsoft Teams」は、グループチャットとして組織内のワークスタイル変革を目指すソフトウェア。いずれもWindows 10と同じくFastTrackエンジニアリングチームが直接支援などのサービス体制を用意する。さらに「FastTrack for Office 365」は、新機能を迅速に試すシナリオやMicrosoftによるサポートも新たに加わった。

現在、毎月4,000人以上の新規顧客にサービスを提供しているFastTrackだが、Microsoftは、「Windows 10は『なぜ』から『いつ』『どうして』に移行し、その価値を多くの顧客に提供できると確認している」と今回FastTrackを拡張した理由について説明している。

阿久津良和(Cactus)