メガネ型ウェアラブルデバイス「b.g.」を5種類のデモで体感可能

メガネスーパーは、1月18日から20日まで東京ビッグサイトで開催の第3回ウェアラブルEXPOにて、現在開発中のメガネ型ウェアラブル端末「b.g.(ビージー)」を5つのサービスデモとして展示。体験もできた。昨年(2016年)12月にb.g.のプロトタイプが公開されたが、そのときと同じ2つの利用デモに加え、さらに3つのサービス利用例を加えている。

第3回ウェアラブルEXPOのメガネースーパーブース

「メガネ型ウェアラブル端末」である以上、メガネスーパーとしては見え方とかけ心地にコダワリとノウハウによる差別化要素があると考えている

見え方に関しては「ノンシースルーで両眼視」を重視し、かつ個々に合わせた調整が可能。また、不要な際は跳ね上げて視界を確保できる設計だ

左右同一の画像を表示し、中央にディスプレイが出るイメージ。ただし、この画像と異なり、実機映像はディスプレイ部のある下部すべてが黒くなっており、上下の視界が狭まっていた

メガネスーパーの考える視覚拡張の4つの例。今回のデモもこれに沿った内容となっている

下部がAR表示となるため、実視界は半減?

昨年の決算発表会では実際の体験はできなかったが、今回はデモ機で試せた。ただし、筆者は普通のメガネを常用しているため(かなり視力が悪い)、b.g.を通じてみた視界が「ぼんやり」していたことをお詫びしておく。もし、メガネで視力矯正している読者諸氏が、ウェアラブルEXPOの会期中にb.g.を体験するつもりなら、コンタクトレンズなどで良好な視界が得られるようにして訪れることをおすすめしたい。

さて、b.g.は、画面の見やすさを重視するために、ノンシースルータイプとなっている。画面は視野の中心下部に表示されるため、下部の左右は黒く覆われたままだ。b.g.を含め最近のメガネフレームは上下の視野角が狭いタイプが多いのだが、筆者はメガネフレームによる視界の狭まりが気になるタイプなので、古い大きな枠のフレームをいまだに愛用している。よって、気分的には視界の半減が少々気になった。一方で、フレームの作りはかなり良く、ホールド感は高い。

デモの中には操作を伴うものもあるが、b.g.そのものには入力機能がない。「現在のb.g.はすべてそぎ落としたもの」(メガネスーパーの東原取締役)ということで、商品化の際には利用事例に応じたカスタマイズオプションが用意されそうだ。

メガネスーパー独自の「視力4.0」。別途、望遠カメラデバイスの画像を利用することで、本来は見えない遠くの状況を把握可能だ

デモ機。左のカメラで撮影した画像をb.g.で見る。スマートフォンを通じてリモコン操作も可能

メガネスーパーの公認キャラクター「フクタン」が持っていたのはメガネスーパーの名刺

PTCジャパンのARソフト「ThingWorx Studio」でb.g.を使用したデモ

本来はiPhone/iPadのカメラ映像にCGを追加するもので、出力にb.g.を使っている。画像には写っていないが、実際には撮影用のiPhoneがもう一台用意されている

iPhoneでの画像。単にCGを追加するだけでなく、センサーからの情報もインポーズしてエンジンの状況を把握しやすくしている

Palabra社のUDCastを使用し、映画に多言語の字幕、手話を表示する

デモでは映画が表示されており……

b.g.側にはこのようにカスタマイズされた字幕が表示される。設定を変えれば中国語、韓国語、英語の字幕と手話表示もできるという

PSソリューションズの「e-kakashi」での応用例

e-kakashiはいわゆるクラウド型農業IoT機器。各種のセンサーデバイスからクラウド上に情報を集積。AI技術で診断や対応を表示する

b.g.を使うことでハンズフリーとなり、さらにスマホを出して手袋を取ってタッチして……という手間から解放されるという

アスラテックの「VRcon for Pepper」との連動。Pepper対応というと、対コンピューターであらかじめプログラミングされていると思いきや……

奥のオペレーターがb.g.を通じて「Pepperの視界」を見て、オペレーター対応が可能だ

PepperのコントロールはUSBコントローラーを使用していた。これはデモなので近距離だが「東京-大阪のような対応も(b.g.を使っていないが)できている」という