神木隆之介主演の映画『3月のライオン』(前編2017年3月18日、後編4月22日公開)の主題歌を担当するアーティストが13日、明らかになった。

『3月のライオン』ポスタービジュアル

同作は、漫画家・羽海野チカによる同名コミックを実写化。中学生という若さで棋士としてデビューし、東京の下町で一人暮らしをしている桐山零(神木隆之介)を主人公とし、将棋や下町の人々との交流を通じて、心のどこかで空虚を抱えている零がさまざまな思いに直面していく様を描く。

前編の主題歌を担当するのは、2015年に高校生でメジャーデビューしたアーティスト・ぼくのりりっくのぼうよみ。現在18歳で、主人公の零とも同世代の感性を生かし、楽曲「Be Noble」を書き下ろした。同曲は25日リリースの2ndアルバム「Noah's Ark」に収録されるが、映画公開時は歌詞・トラックにアレンジを施した「Be Noble (re-build)」が使用される。

ぼくのりりっくのぼうよみは、「主人公の零君が、必死に足掻き自分の居場所を求める様子に感動しました。その姿から、Be Noble(=気高くあれ)というタイトルを思い付きました」と意図を語る。「エンドロールに流れるこの曲とともに、観終わった皆さんの中で、本編の余韻がより深く響いていくことを願っています」とメッセージを贈った。

また、後編の主題歌は藤原さくらによる「春の歌」。漫画家・羽海野チカが連載構想時にイメージしながら聴いていたという、スピッツの名曲をカバーする。もともと原作が好きだったという藤原は「本作の原点にもなったというスピッツさんの『春の歌』に作品から受け取った愛を込められて心から幸せに思います」と意気込みを語った。

2アーティストには、原作者の羽海野からもコメントが寄せられたほか、「Be Noble」原曲バージョンに載せた予告編も公開された。

■羽海野チカコメント

●ぼくのりりっくのぼうよみさん
人生2周目の
未来から来た男の子が
ぽつぽつと歌っているように
聴こえました

冷たい色合いなのに まったく
斜にかまえていない
本当の事を話している 言葉たちが
静かに そこに 立っていました

●藤原さくらさん
「春の歌」という のどかなタイトルのこの曲を
まるで吠えるように歌うスピッツの草野さんの声を聴いた時
「3月のライオン」の最初の世界が生まれました

そして今、藤原さくらさんが歌う
「春の歌」を聴いた時
春の陽射しで青空を映した大きな隅田川の風景が浮かびました

戦っていたのは零たちだけではなく
女の子たちもみんな戦っていたのだと

そしてここからもまた明るく力強く歩いて行くのだと
そんな風に感じました

零くんや、この映画を観たみんなの事を
力強い春の中に着地させてくれる
そんな歌声をありがとう