連合(日本労働組合総連合会)はこのほど、「クラウド・ワーカー意識調査」の結果を発表した。同調査は、全国の20歳以上のクラウド・ワーカー1000 名の有効サンプルを集計したもの。

同調査では、「クラウド・ワーキング」を「インターネット上のマッチングサイトや自身のページ(Facebook、ブログなど)などを通じて仕事を受注・納品する働き方」とし、そのような働き方をする人を「クラウド・ワーカー」としている。

クラウド・ワーキングで従事している仕事を聞いたところ、「文書・データ入力、事務、伝票整理」が 22.8%と最も多く、これに「ライター」(16.8%)、「Web サイト(ホームページ)制作・Web デザイン」(16.4%)が続く。また、最も従事している仕事は、「文書・データ入力、事務、伝票整理」が16.2%、「ライター」が12.2%、「システム設計・開発、プログラミング」が 11.9%となった。

クラウド・ワーキングで従事している仕事/クラウド・ワーキングで最も従事している仕事 資料:連合

全回答者に、クラウド・ワーキングで得られる月収を税込で聞いたところ、「~10,000円」が37.5%と最も多く、これに「10,001円~20,000円」(14.7%)、「20,001円~30,000円」(9.6%)と続き、平均金額は45,650円となった。

専業のクラウド・ワーカーと副業のクラウド・ワーカーを分けて平均金額を見ると、専業は73,268円、副業は30,249円という結果になった。ただ、連合は「従事している時間や・業務が多岐に及んでいるため、平均値で実態を判断することはできない」としている。

クラウド・ワーキングで従事している仕事/クラウド・ワーキングで最も従事している仕事 資料:連合

また、全回答者に、クラウド・ワーキングをする中で経験したトラブルを聞いたところ、「報酬の支払いの遅延」が 20.5%と最も多かった。これに、「報酬の不払い、過少払い」(17.1%)、「不当に低い報酬額の決定」(15.7%)が続いており、報酬に関するトラブルを経験しているクラウド・ワーカーが多いことが明らかになった。「トラブルの経験はない」と答えた人は44.3%で、何かしらのトラブルを経験している人が半数以上という結果となった。

クラウド・ワーキングをする中で、トラブルになった経験(複数回答形式) 資料:連合