米Microsoftは1月10日(現地時間)、Windowsユーザーのプライバシー保護と個人情報の管理を改善する施策を発表した。同日よりWeb版のプライバシー・ダッシュボードの提供を開始、またWindows 10 Creators Updateでプライバシー関連の設定プロセスを刷新する。

プライバシー・ダッシュボードはMicrosoftのサービスによって収集されているデータを一カ所で確認・管理できる場になる。具体的には、CortanaやMicrosoft Edgeを使用した際に収集される閲覧データ、Bingの検索履歴、Microsoftの製品およびサービスの使用で収集される位置情報データ、Cortanaのノートブックなどの表示とデータの消去が可能だ。

Windows 10 Creators Updateでのプライバシーに関する変更は2つ。インストール時のプライバシー関連のセットアップに、従来の簡単設定に変えて、シンプルでありながら、重要なプライバシー関連の設定をユーザーが自身で選択する方法を採用する。セットアッププロセスが繰り返しにならないように、Windows 10の新規インストール、Windows 7やWindows 8.xからのアップグレード時だけに現れるようになり、すでにWindows 10を使用しているユーザーに対しては通知を通じてプライバシー設定を確認するように促す。新しいプライバシー関連のセットアップ体験は、間もなくWindows Insiderビルドでプレビュー提供する予定で、ユーザーインターフェイスやデザインのフィードバックを収集する。

もう1つは、基本/拡張/完全の3段階となっている「診断データと使用状況データ」の収集を「基本」と「完全」の2つに削減する。その上で「基本」で収集するデータを縮小した。Windowsおよびアプリのセキュリティ、最新の状態、正常な動作などを維持するのに必要なデータと基本的なエラー報告に限られる。診断データの送信を最小限にとどめたいユーザー、改善に協力したいユーザー、それぞれが自分にとって適切な設定をシンプルに選択できる。なお、現在Windows 10で「拡張」設定を選んでいるユーザーに対しては、Creators Updateで「基本」「完全」を選択するオプションを用意する。