今年の日本の平均気温は平年を0.88度上回り、統計開始以来過去最高になる見込み、と気象庁がこのほど発表した。世界の年平均気温も平年を0.46度上回って3年連続で過去最高を更新するという。

図 日本と世界の年平均気温偏差(気温偏差は1981~2010 年の30年の平均値を基準値とし、その年の平均気温から基準値を差し引いた値) (気象庁作成・提供)

気象庁は今年1月から11月までの観測データを基に平年との気温差をまとめた。その結果によると、今年11月までの日本の年平均気温は平年(1981~2010年の平均値)より0.88度上回って1898年の統計開始以来、最も高い値となる見込み。年平均気温は、長期的には100年あたり1.19度の割合で上昇しており、特に1990年代以降、高温となる年が多くなっている。これまで日本で最も平均気温が高かったのは、平年を0.78度上回った1990年だった。

また世界の11月までの年平均気温も平年(同)を0.46度上回り、1891年の統計開始以来、最も高い値となる見込み。年平均気温は、長期的には100年あたり0.72度の割合で上昇しており、特に1990年代半ば以降、高温となる年が多くなっているという。

気象庁は、今年の世界と日本が高温になった要因は地球温暖化だけでなく、2014年夏から16年春まで続いたエルニーニョ現象の影響があったと分析している。

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