フィンランドのNokiaは12月21日(現地時間)、同社が保有する32件の特許を米Appleがモバイル製品で侵害しているとして、米国とドイツの地方裁判所にAppleを提訴した。

NokiaとAppleは過去にもモバイル関連の特許で衝突している。2009年10月にネットワーク関連技術を含む17件の特許をAppleが侵害しているとしてNokiaが米国際貿易委員会(ITC)に提訴し、それに対してAppleもNokiaを特許侵害で米連邦地裁に逆提訴する泥沼の訴訟合戦に発展。2011年6月にAppleがNokiaの特許に対して継続的にライセンス料を支払う契約で合意して和解した。

Nokiaによると、2011年のライセンス契約合意の後、多くのApple製品で使用されていると同社が考える他の特許についてもAppleに提案を行ったが、Appleが拒否した。Nokiaの特許事業を率いるIlkka Rahnasto氏は「研究・開発への継続的な投資を通じて、Nokiaは今日のモバイルデバイスに用いられている多くの基本技術を生み出し、また貢献してきた」と述べている。特許侵害訴訟は、テキサス州東地区、デュッセルドルフ、ミュンヘン、マンハイムの地方裁判所で起こされ、32件の特許には、ディスプレイ、ユーザーインターフェイス、ソフトウエア、アンテナ、チップセット、ビデオコーディングなどに関する技術が含まれる。