アクトインディが企画運営する子どもとおでかけ情報サイト「いこーよ」は12月19日、2016年最も人気を集めたおでかけスポットを2016年「いこーよ」おでかけスポット大賞として発表。1位は2年連続で関西最大級の屋内遊園地「ATC あそびマーレ」となった。

2016年「いこーよ」おでかけスポット大賞

同賞は、「いこーよ」サイト内のアクセス数や口コミの反響などを元にランキング化したもの。「いこーよ」に登録されている施設5万1,031件(2016年11月30日時点)が対象で、集計は2015年12月1日~2016年11月30日で行った。

屋内型レジャー施設は不動の人気

2016年の傾向としては、2年連続で1位を獲得した「ATC あそびマーレ」を始めとした屋内型レジャー施設が引き続き人気となった。また、最先端技術を体感できるスポットがランクアップし、「遊びの中で子どもの能力を伸ばし、学びにつなげてほしいという親心が影響していると言えそう」と「いこーよ」編集部は分析している。さらに、大型商業施設内にあるお出掛けスポットも多くランクインしており、食事やショッピングなどと合わせて1日を過ごせる施設に注目が集まった。

第1位の「ATC あそびマーレ」(大阪府)は、身体を動かして遊ぶボールプール、サイクルカートから知育玩具までを備えた関西最大級の屋内遊園地。乳幼児用のトドラーゾーンもあり、年齢に関わらず1日遊べるスポットとなっている。

第2位の「チームラボアイランド -学ぶ!未来の遊園地- ららぽーと富士見店」(埼玉県)は、チームラボの最新デジタルアートを楽しめる体験型知育空間。描いた魚が泳ぎだす「お絵かき水族館」など、絵を通して作品に参加する"共創"体験により子どものさまざまな能力を育めるのが魅力となっている。

「お絵かき水族館」で"共創"体験を

第3位の「キッズキャッスル三郷」(埼玉県)は、未就学児専用で小さな子が安心して遊べる埼玉県内最大級の屋内遊園地。天候を気にせずふわふわすべり台やボールプール、プラレールやおままごとなど、広いスペースで豊富な遊具で遊べる。

第4位の「神戸どうぶつ王国」(兵庫県)は、さまざまな動物とふれあえる全天候テーマパーク。カピバラやアルパカなど、ほかの動物園では眺めるだけの動物たちとふれあい、餌やりもできる。鮮やかな鳥たちのバードパフォーマンスショーも備えている。

第5位の「日本科学未来館」(東京都)は、最先端の科学技術を紹介する国立の科学博物館。参加体験型の常設展示のほか、実験教室、トークセッションなどの多彩なイベント実施も。アンドロイドなど、ロボットの展示にも力を入れている。

「日本科学未来館」(東京都)

第6位の「むさしの村」(埼玉県)は、21種類の子ども向けアトラクションがそろうファミリー向けレジャーランド。ポニーとふれあえる「ふれあい牧場」や、土日祝は「芝生広場・森のステージ」でキャラクターショーも開催している。

第7位の「TOY BASE」(東京都)は、"おもしろそうなおもちゃであふれる秘密基地"がコンセプトの室内遊園地。スライダー付きアスレチックジムやボルダリングなどの身体を動かす遊具の他、バッテリーカーなどの珍しいおもちゃもある。

第8位の「レゴランド・ディスカバリー・センター東京」(東京都)は、レゴをテーマにした屋内体験型の施設。迫力の映像世界を体験できる「4D シネマ」や、シューティングゲーム、アスレチックなど、多彩なアトラクションは、子どもはもちろん大人も楽しめる。

第9位の「ファンタジーキッズリゾート海老名」(神奈川県)は、日本最大級の全天候型室内遊園地。約1,200坪という広い室内には大型のふわふわ遊具をはじめ、キッズレーシングエリア、ドレスで写真が撮れるフォトスタジオ、乳幼児専用エリアなどがそろう。

第10位の「東映太秦映画村」(京都府)は、江戸を再現した広大なオープンセットが有名な、老舗テーマパーク。からくり忍者屋敷や立体迷路など、家族で楽しめるアトラクションが豊富で、忍者や時代劇の扮装をして記念撮影できるスタジオも備えている。

多様なイルミネーションで閑散期に集客

また「いこーよ」編集部は、2016年のお出掛けスポットの傾向として、集客はゴールデンウィークや夏休みが中心だったと分析。その一方で、閑散期である冬場の集客を目的として、イルミネーションに力を入れる屋外施設が増えているという。スケールの大きさや、LEDの種類の多さなど、イルミネーションの規模での競争に加えて、近年は"そこでしか体験できない特別な体験"をイルミネーションと一緒に楽しめることをウリにするスポットも増えているという。

2016年~2017年シーズンも、イルミネーションの上空をジップラインで滑空する「伊豆ぐらんぱる公園」のナイトレインボーや、波のプールを利用して水面に敷き詰められた LEDのゆらめきとレーザー光やプロジェクションマッピングの融合が新感覚な「西武園ゆうえんち」の大海原のマッピング劇場など、趣向をこらしたイルミネーションイベントが多数開催されている。

これらのイルミネーションは、音楽や噴水などとイルミネーションを組み合わせることで躍動感あふれるショーとなり、子どもたちも飽きずに楽しむことができる仕掛けとなっている。こうした傾向に対して「いこーよ」編集部では、「イルミネーション=カップルのものというイメージから、全世代が楽しめるイベントへと進化しつつあると言えそうです」と分析している。

2017年も大型スポットが続々登場

2016年は、3月に「よみうりランド」に遊びながらモノづくり体験ができる新エリア「グッジョバ!!」がオープンしたり、7月には「ハウステンボス」に国内初のロボット複合施設「ロボットの王国」が新設されたりと、テーマパークの新アトラクション登場した年。2017年も、4月の屋外型キッズテーマパーク「LEGOLAND JAPAN」オープンを始め、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」に新エリア「ミニオン・パーク」誕生が控えている。

2017年前半には、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに「ミニオン・パーク」誕生。(C)&(R)Universal Studios. All rights reserved.

また、東京ディズニーランド・東京ディズニーシーを運営するオリエンタルランドは、「2023年までに高い満足度を伴った入園者数を恒常的に3,000万人レベルとする」ことを目標として掲げており、2017年も5月に新アトラクション「ニモ&フレンズ・シーライダー」の追加を予定している。さらに2020年にはファンタジーランド内に映画『美女と野獣』の世界を体感できる新エリアをオープン、トゥモローランド内に映画『ベイマックス』をテーマにした新アトラクションを追加など、大規模なパーク開発を予定している。

2017年5月には、東京ディズニーシーに「ニモ&フレンズ・シーライダー」誕生。(c)Disney/Pixar (c)Disney