ServiceNow Japanはこのほど、同社のサービスマネジメント・プラットフォーム「ServiceNow」の最新バージョン(Helsinki)に関する説明した。今年7月にリリースされた最新バージョンでは、「カスタマーサービス」と「セキュリティオペレーション」のモジュールが追加されている。
社長を務める村瀬将思氏は初めに、同社の戦略は「Changing The Way People Work」だが、具体的には、同社のサービスマネジメントのフレームワークを導入することで、企業におけるメールを使った業務形態のムダを省いていきたいと述べた。
「ServiceNow」はもともとITサービスマネジメントのためのフレームワークだったが、その他の業務サービスの効率化にも役立つことから、経理、人事、マーケティングなど、さまざまな業務のためのモジュールを提供している。
最新バージョンのHelsinkiでは、「カスタマーサービス」と「セキュリティオペレーション」がモジュールのラインアップに加わることとなった。
村瀬氏は、「従来のカスタマーソリューションは、顧客や案件の分析など、CRMの領域にとどまっている。これに対し、ServiceNowでは、問題の管理、原因の分析、問題の修正とそれに伴う変更管理というフローを回すというアプローチをとる」と、同社のカスタマーサービスの特徴を説明した。
既存のソリューションが提供していない機能として、「サービスカタログ経由のリクエストの自動化」「CMDBによるリアルタイムなインストールベースのトラッキング」「問題管理による原因の識別」「変更管理によるプロアクティブな対処」「フィールドサービスによるエンジニアのアサイン」「パフォーマンスアナリティクスによる傾向分析」が挙げられた。
村瀬氏によると、既に国内のITベンダーが「カスタマーサービス」の導入を開始しているという。
一方、「セキュリティオペレーション」においては、昨今のセキュリティ対策の課題である「重大なセキュリティインシデントを見失う」「大量のセキュリティインシデントへの対応の遅延」の解決に取り組む。
具体的には、「セキュリティインシデント対応」「脆弱性対応」「脅威情報」というモジュールにより、他社の防御製品、SIEM(Security Information Management))、脆弱性管理製品、脅威情報提供サービスと連携する形で、セキュリティオペレーションに関するプロセス・情報の一元管理を目指す。
村瀬氏は、競合製品に対する「セキュリティオペレーション」のアドバンテージとしてて、「ワーフクローとオーケストレーションによる復旧などの作業タスクの管理・自動化により、合理的な対応が可能なこと」「パフォーマンス・アナリティクスによる傾向分析が可能なこと」を挙げた。