小惑星帯にある大きな天体として知られる準惑星ケレスのクレーターの中に氷が存在する証拠を米国の無人探査機ドーンが観測し、欧米研究者による複数の画像分析の結果が相次いで示された、と米航空宇宙局(NASA)が16日発表した。

画像1 米探査機ドーンが撮影したケレス。色は水素分布量を示し、青い部分は水分を構成する水素が多い部分(提供・NASA/JPL-Caltech/UCLA/MPS/DLR/IDA/PSI)

画像2 米探査機ドーンが撮影したケレス北極近くのクレーター。NASA研究者らは太陽光が当たらないクレーター底に氷が存在するとしている(提供・NASA/JPL-Caltech/UCLA/MPS/DLR/IDA)

ドーンの観測画像を分析し、氷の存在を示す研究成果としてまとめたのは、NASAジェット推進研究所や米惑星科学研究所、ドイツ・マックスプランク研究所の研究チームで、最近学会や科学誌に個別に発表した。

ケレスは、火星と木星の間の小惑星帯の中では最大の天体。ほかの小惑星と異なり形がほぼ球形なのが特徴で直径は約950キロ。これまでのNASAなどの観測により、表面のクレーターなどに明るく輝く白い点があることが分かっている。氷がある可能性が高いことはこれまでも指摘されていたが、氷の存在を証明する画像分析が示されたのは初めてという。

NASAジェット推進研究所のチームは、米サンフランシスコで開かれた学会で「氷は北極付近のクレーターの底に存在する」「氷は太陽系の歴史を通じて存在していた可能性がある」などとする分析データを発表した。惑星科学研究所のチームは、ケレス表面下に存在する氷の分布状態などを米科学誌サイエンスに発表した。またマックスプランク研究所などのチームは、ケレスの北極近くにあるクレーター底の明るく輝く物質は水(氷)であるとの分析結果を英科学誌に発表した。

無人探査機ドーンはNASAにより2007年9月に打ち上げられ、11~12年に小惑星ベスタを探査した後、15年3月にケレス上空に到達、これまで多くの観測画像を地上に送り、欧米の研究者がこれらの画像を分析していた。

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