米Appleは12月13日(現地時間)、macOS Sierraのアップデート「macOS 10.12.2」の提供を開始した。Touch Bar関連の新機能を追加し、対応するMacでWindows 7/8の新規インストールを可能にするほか、多数のバグの修正を施す。アップデートの概要には記載されていないが、バッテリー動作の予測残り時間の表示が省かれた。新しいMacBook Proでユーザーからの報告が増えているバッテリー動作時間の問題の影響が指摘されている。

Touch Bar関連の新機能は2つ。「Command」+「Shift」+「6」または「グラブ」アプリケーションを使ってTouch Barのスクリーンショットを撮影でき、コントロールストリップに中国語のトラックパッド手書き認識ボタンを追加できるようになった。

MacBook Pro (Oct. 2016)に関しては、グラフィックスの問題と、一部でシステム整合性保護が無効になる問題を修正する。バッテリー動作の残り時間予測は、メニューバーに「バッテリーの状況」を表示している場合に表示されていた。バッテリー動作時間は使用しているアプリケーションによって常時変化するため、残り時間予測は正確な数字ではなかったが、Touch Bar搭載MacBook Proは特にバッテリー動作時間の変化が大きく、使用状況によってバッテリー動作時間が大幅に短くなるといった不安定なバッテリー動作時間の報告が続いている。それは残り時間予測の数字にも現れており、たとえば、Walt Mossberg氏はレビュー記事の中で「(残り時間予測は)激しく変動し、多くの場合で正確ではない」と書いていた。

左はmacOS 10.12.1、右は10.12.2にアップデート後、メニューバーに表示されるバッテリー状況の情報からバッテリー動作時間の残り予測が消えた

これらのほか、macOS 10.12.2では、Apple Watchを使った自動ロック解除の設定と信頼性、写真アプリでのブックの作成および注文の安定性、BluetoothヘッドフォンでSiriやFaceTimeを使用している時のオーディオ品質などが改善される。また、Exchangeアカウントの使用でメールに受信メッセージが表示されない問題、Safariの拡張ギャラリー以外からダウンロードしたSafariの機能拡張がインストールできない問題などが修正される。