NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は11月30日、フィリピンで3番目となる同社データセンター「フィリピン マニラ マカティ データセンター」の提供を開始した。

「フィリピン マニラ マカティ データセンター」の外観

同データセンターは、NTT Comとフィリピンの大手通信事業者PLDTの間で締結したパートナーシップ協定に基づき、フィリピンの首都マニラ市のマカティ地区に建設したもの。同データセンターにおいて、サーバルーム面積最大約8000平方メートル(3600ラック相当)を提供する。

同社では、既にマニラ市内のパシッグ地区とパラニャーケ地区でデータセンターを提供中だが、さらなるデータセンターの需要に応えるため、新たに「フィリピン マニラ マカティ データセンター」の提供を開始する。

新データセンターは、マニラ市内におけるネットワークの中心拠点でもあり、IXを収容しているため、低遅延かつ高品質なインターネットネット接続が利用可能。NTT Comが保有する、アジア各国間を超低遅でつなぐ「Asia Submarine-cable Express (ASEケーブル)」による超高速・大容量のインターネットバックボーンや、「Arcstar Universal One」など、全世界をカバーする豊富なネットワークサービスを、キャリアニュートラルで利用できるとともに、世界中のNTT Comデータセンターやクラウドサービスを組み合わせたシームレスICT環境を構築できる。

また、データセンターに関する各種グローバルスタンダードに基づき、NTT Comのデータセンターサービスブランド「Nexcenter」が定める300項目以上のグローバル統一設備・運用基準に準拠したサービスを提供。マグニチュード8クラスの巨大地震にも耐えうる耐震性を有し、台風、津波や洪水などに対する水害対策も行っている。また、フィリピン国内は一般的に電力供給が不安定で停電が多いため、UPSなどの電力設備を二重化することにより、安定した電力を継続供給する。

コスト面では、マニラは安定した政情に加えて、アジアの中でも人件費が安価なため、同データセンター内にBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)先拠点を低コストで構築することもできるという。