シスコシステムズは11月28日、「Cisco Unified Computing System」(UCS)製品群に新しいストレージ最適化サーバ・カテゴリーである「UCS Sシリーズ」を加えたと発表した。

UCS S3260ストレージ シリーズの外観

新シリーズは、ビッグデータのようなデータを多用するワークロードや、ストレージの仮想化、オブジェクト・ストレージ、データ保護ソリューションの導入ニーズに合わせて設計したという。

同シリーズは、IoT(Internet of Things)/ビデオ/モビリティ/コラボレーション/アナリティクスなどで生成する非構造化データの急増に対応しているといい、企業はデータに迅速にアクセスして分析し、知見(インサイト)をリアルタイムに抽出できるとしている。

同シリーズの最初の製品である「UCS S3260ストレージ シリーズ」は、ユーザー企業がデータをビジネス・インテリジェンスやインサイトに変換するために必要な多用途性、迅速な拡張性、クラウド接続性を提供するとのこと。

業界初という完全モジュール式アーキテクチャ、「UCS Manager」による自動化、多様なワークロードへの効率的な対応に必要なインフラストラクチャのサイズ適正化機能を備えるといい、総所有コスト(TCO)をパブリック・クラウドと比べて50パーセント以上削減するとしている。

従来型サーバと比較して、設備投資コストを最大34%、継続的管理コストを最大80%、配線を最大70%、必要面積を最大60%、消費電力を最大59%、それぞれ削減するという。

同製品は、システムあたり600TBの最大ストレージ容量、UCS ManagerによるPB(ペタバイト)規模への円滑な拡張、キャッシュ・アクセラレーション、多様なデータ・ストレージに対応する統合型I/O接続性など、容量とパフォーマンスの多様なオプションを用意したとのこと。

これらの機能を利用することで、企業はウェアハウスやクラウドに保存した非アクティブ(未活用)データをクラウド・スケール・プラットフォーム上のダイナミック・アプリケーションに移動し、高速処理によってリアルタイムにアクティブ化と分析を行なってデータに対応できるとしている。

なお同社は併せて、次世代ハイブリッド・クラウド・ソフトウェア・ソリューションである「ONE Enterprise Cloud Suite」及び、「Cisco ASAP(Analyze Simplify Automate Protect)データセンター アーキテクチャ」も発表した。