『アイドルマスターミリオンライブ!』のCD「THE IDOLM@STER THE@TER ACTIVITIES 02」の発売記念イベントが2016年11月26日、江戸川区総合文化センターで開催された。

イベントには同CD参加メンバーの愛美(ジュリア役)、渡部恵子(周防桃子役)、稲川英里(大神環役)、田村奈央(木下ひなた役)、浜崎奈々(福田のり子役)が参加した。

「THE@TER ACTIVITIES」は、ゲームと連動した映画を題材にしたCDに、主題歌とドラマを収録する新コンセプトのシリーズ。出演するアイドルはミリオンスターズ37人の中から投票によって配役を決定している。今回のテーマは「仁侠映画」で、ジュリアは風来坊役、周防桃子はお嬢役、大神環は子分役、木下ひなたは悪徳組長役、福田のり子は用心棒役にキャスティングされている。

愛美

渡部恵子

稲川英里

田村奈央

浜崎奈々

5人は3rdライブツアー衣裳で登場。「撮影裏話」と題したトークでは、「侠気乱舞」の音程が現場で急遽低く変更されたことから、メンバーは愛美の音源を聴きながら収録していたことが語られた。ではその愛美本人は……といえば、「ぶっつけ!」とあっけらかんと語っていた。任侠をテーマにした楽曲だけに、渡部や田村はのり子の歌のかっこよさに最初は引っ張られていたそう。2人が環の歌を聴いて感じをつかんだと語ると、一同揃って環のキャラクター性のぶれなさを大絶賛。稲川は照れながら「彼女はこの一線を越えないだろうというところがわかりやすい」と語っていた。また浜崎が、両親が愛美演じるジュリアがかっこいい! と絶賛していたエピソードを語ると、愛美は嬉しそうに「浜崎家の娘になろうかな」と返していた。

ステージでは、アイドル1人のスピンオフ小説をアドリブで作る大喜利ドラマコーナーも。登場するアイドルとモチーフ3つをくじ引きで選ぶ三題噺のような構成だ。一本目のメンバーは「大神環」で、お題は「フリル」「熱燗」「クリスマスイブ」のみっつ。未成年の環と熱燗をどう結びつけるかが難しいところだったが、オチ前の渡部が「熱燗が大好きな環の中の人に、クリスマスイブに事件が起こった!」と、突然に次元を超えるウルトラCの振り。稲川が「(環みたいな声の稲川英里として泥酔した芝居で)クリスマスイブだって? リア充爆発しちゃえ!」と叫んで拍手喝采を浴びていた。2本目ではテーマの中に「俳句」があったことから、誰が俳句を詠まされるのかに注目が集まったが、やはり担当はオチの田村に。「のり子」と「恋文」を引っ掛けた俳句として「あなたのね 素敵な背中 パンチしたい」と一句ひねると会場は大喝采。のり子が背中にパンチしたら大惨事だね、といった話題でも盛り上がっていた。

アドリブドラマだけでなく、ステージでは朗読劇「果てしなく仁義ない戦い魅梨音闘争篇」も行われた。映画の配役でのり子と敵味方になったことにもやもやする桃子と、さらりと気を使うジュリアの関係性がいいお話だった。桃子が気を使われていることに気づきながらもジュリアの好意を受け入れるくだりがとても良く、ステージの環は本当に環そのものだし、田村がひなた口調で口を開くとそれだけでほんわかした空気になるのも癒やされる舞台だった。

後半では新曲ミニライブが行われ、「侠気乱舞」と「DIAMOND DAYS」を披露。「侠気乱舞」は赤や紫のド派手な照明が乱舞する中、ピンスポットで各パートのソロ担当を照らし出していく。ステージで実際に見ると、たしかに桃子の渡部は役と曲調のバランスが難しそうだなと感じたし、環の「ゆるがなさ」がメンバーの指針になったという話も頷けて、新曲一曲にフォーカスしたトークとライブが楽しめるリリースイベントならではに感じられた。落ちサビのソロの、浜崎の透明感のある歌い上げから愛美のパワフルな決めへのつなぎが印象に残った。

「DIAMOND DAYS」は5人で大きくクラップしながらの横ノリ曲だが、コールや手拍子で会場が一体になるのが楽しい。愛美をセンターに浜崎、稲川、田村、渡部が並ぶステージはちょっと記憶にない組み合わせで、担当アイドルを舞台に! というプロデューサーの想いを強く感じるステージだった。

最後の挨拶では全員がキャスティングしてくれたことへの感謝を語っており、締めの渡部が「たくさんのものを背負ったCDで、みんなの分も頑張らないとと思っていました。応援してもらえることは当たり前じゃないので、これからも応援してもらえるようにもっともっとキラキラ輝きたいと思います」と真摯に語っていたのが印象的だった。舞台を降りる前の5人のお辞儀は、深々と長く続いていた。