DJI JAPANは16日、空撮用ドローンとして、「Inspire 2」と「Phantom 4 Pro」の2モデルを発表した。11月より順次発売する。価格は189,000円から(税込)。

Inspire 2

Inspire 2

「Inspire 2」は、俊敏な動作が行えるドローン。2016年12月から2017年1月にかけて発売予定で、価格(税込)は361,000円。空撮用カメラ「Zenmuse X5S」とCinemaDNG / Apple ProResのライセンスキーが同梱されている「Inspire 2 Combo」は741,000円。2016年中に「Inspire 2 Combo」を購入する場合、期間限定で719,000円となる。

本体はマグネシウム・アルミニウム合金製で剛性が高く軽量。4秒で時速80kmまで加速でき最高時速は108km。上昇速度は毎秒7m、加工速度は毎秒9mと機敏な動作が可能となっている。前部と下部にはステレオ・ビジョン・センサーを搭載。上部には赤外線センサーも取り付けられており、障害物を検知して衝突を防止する。

Inspire 2の送信機

カメラは機体の前方に取り付け可能で、現在は「Zenmuse X4S」と「X5S」のみ搭載可能。今後も対応機種が追加されていく予定としている。画像処理システム「CineCore 2.0」が組み込まれており、Cinema DNG RAW向け5.2K映像を4.2Gbpsで撮影し、SSDに記録できる。対応ファイル形式は、Cinema DNG / Apple ProRes 422 HQ(5.2K、4K) / ProRes 4444XQ(4K) / H.264 / H.265など。

電源にはデュアル・バッテリー・システムを採用。最大飛行時間は27分で、飛行中に1つのバッテリーが機能しなくなっても、もう1つのバッテリが電力を供給してくれる。温度が-20度以下になると、デュアル・バッテリー・システムの自己発熱によりパフォーマンスを保つよう設計。Lightbridgeも強化され、HDMIにおけるスムーズなビデオ伝送も可能になった。

飛行モードも多彩で、「Spotlight Pro モード」では、機体を自由に飛行させながらカメラが被写体をロック。ジンバルが360度以上回転すると、機体が自動で回転し360度以上回転するカメラワークに対応する。

「TapFlyモード」では、機体前方に取り付けられたカメラを活用し、障害物を回避しながらタップした目標地点に向かって飛行する。「ActiveTrack」は、前方の障害物検知システムが人 / 車 / 動物といった一般的な被写体を検知し、被写体を追尾したりリードするように飛行する。対角サイズは605mm、重量は3,290g。

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Zenmuseカメラ

Zenmuseカメラ

「Zenmuseカメラ」は空撮に特化したカメラで、今回新たにジンバルやフライトコントローラーと直接通信できるように設計された。「Zenmuse X4S」と「Zenmuse X5S」の2モデルを用意し、価格(税込)は「Zenmuse X4S」が71,200円、「Zenmuse X5S」225,600円。

「Zenmuse X4S」は、2,000万画素の1インチセンサーを搭載する。レンズの焦点距離は24mmで、F値がf2.8-11。

「Zenmuse X5S」は、2,080万画素の大型マイクロフォーサーズセンサーを搭載。ダイナミックレンジは12.8ストップで、DNG RAWで毎秒20枚のバースト撮影も可能。広角からズームまで8種類のレンズに対応する。

Phantom 4 Pro

Phantom 4 Pro

「Phantom 4 Pro」は、プロフェッショナルレベルの写真と映像を撮影する高性能ドローン。11月下旬から発売する。価格(税込)は189,000円で、ディスプレイ付き送信機とのセット「Phantom 4 Pro+」が219,000円。

「FlightAutonomy」による障害物回避システムを搭載。障害物の3次元マップを作成する3組のビジュアルシステムが、機体の前部 / 後部 / 下部に設置されており、機体の左右に赤外線センサーを配置。自ら位置調整を行い、ナビゲーションし、飛行ルートを計画、障害物を回避する。検知範囲は前方 / 後方ともに30mまで拡大されている。

送信機には高輝度ディスプレイを搭載。メインカメラが捉えた映像を映すとともに、飛行情報なども表示する。またGPS / コンパス / microSDメモリーカードスロット / HDMIなども内蔵する。

Phantom 4 Proの送信機

カメラには2,000万画素の1インチセンサーを搭載。約12ストップのダイナミックレンジにより、微光下においても優れたパフォーマンスを発揮する。メカニカルシャッターを搭載しており、高速で動く被写体を撮影した場合でも画像の歪みを回避可能。スローモーション4K映像を最大60fpsで撮影でき、画像圧縮方式にH.265も利用できる。

飛行モードも充実しており、「Drawモード」では送信機のディスプレイ上に線を描き、描いた線の通りに飛行させされる。新たにニューサークル / プロフィール / スポットライトの3つのモードも追加され、「ActiveTrack」や「TapFly」にも対応している、そのほかにも、狭くて複雑なルートを飛行するために障害物回避機能の感度を強化した「Narrow Sensing モード」、ディスプレイ上でタップした方向に自由に飛行させられる「フリーモード」なども備える。

バッテリの強化によりフライト時間は最大30分に拡張。「P モード」では時速50kmでの飛行が可能で、「スポーツモード」では最大時速は72kmに達する。対角サイズは350mm、重量は1,388g。

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