NTTドコモは11月14日、M2M/IoT機器に向けて800~900MHz/1700~2600MHzのすべての周波数に対応可能な「フィルム型広帯域マルチバンドアンテナ」を開発したと発表した。

GSM、3G(WCDMA、CDMA2000など)、LTEといった主要周波数帯ならびにWi-Fiに対応したアンテナであるため、これまで各国の周波数により替える必要があったアンテナを1つに集約することを可能とする。

形状は、厚さ約0.1mmの透明なフィルム状で、M2M/IoT機器を搭載した自動車や建設機械のフロントガラス、自動販売機のアクリル板などに設置して利用しても、視認性を確保することが可能。また、アンテナの設置場所に応じて、周辺の金属などから受ける影響を考慮し、受信電力が最大化されるような調整も可能だとのことで、これにより、通常では電波の届きにくい、建物内やルーラルエリアにおいても、安定した通信ができるようになるという。

なお、同社では今後、法人顧客向けに同アンテナを活用したソリューションの提供を行っていく予定としている。

フィルム(アンテナ本体)を、車両のガラス面などに貼りつけた様子と、主な仕様。画像では、説明のために、アンテナ部分は分かりやすいように黒く着色されている (出所:NTTドコモ Webサイト)