Mentor Graphicsは11月11日(米国時間)、車載ICの故障カバレッジ測定要件が増加し続ける自動車のTier1サプライヤのニーズに応えるアナログ/ミクスドシグナル(AMS)回路テストの故障カバレッジ測定製品「Tessent DefectSim」を発表した。

同製品を、同社のEldoやQuesta ADMS回路シミュレータと組み合わせることで、レイアウト抽出ネットリストまたは回路図ネットリスト内でモデリングしたオープン/ショート/過度なバラつき/ユーザ定義不良の影響を測定できるようになるという。また、新たな統計メソッド「尤度重み付け無作為抽出」を用いることで、シミュレーション対象の故障の数を最小限に抑えつつ、最終的なチップ品質をより高精度に予測することも可能になるという。

また、回路に不良が発生しても、許容範囲内の動作を維持できるか、セーフステートに移行できるかという回路の能力を測定する回路の故障耐性も測定可能であるとしている。

なお、ツールの評価を行ったパートナーの1社であるON Semiconductorによると、車載ミクスドシグナルICにおいて、Tier1サプライヤから送り返されてくるICで見つかる故障の80%がアナログ回路部分であり、同ツールを活用することで、テストとDFT手法の向上が図れ、アナログテストの故障カバレッジ測定を向上できることが確認されたとコメントしている。

EldoやQuesta ADMS回路シミュレータと組み合わせることで、オープン/ショート/過度なバラつき/ユーザ定義不良の影響を測定することが可能となる