家族が毎日暮らす家。その空間次第で、子どもたちの育ち方は変わってくるそうだ。今回は、"教育の視点で"リノベーションが施されたモデルルームを取材。好きなことを見つけ、そのことに没頭し、他社から共感される……そんな子どもを育むことができる家の工夫を紹介しよう。

「コソダテリノベ」のモデルルーム

子どもの興味を喚起するしかけ

取材したのは、協和物産が提供するリノベーションサービス「コソダテリノベ」のモデルルーム。教育や建築の専門家、それに子育て中のお父さん、お母さんが子どもの未来を考えてつくった家だそうだ。

一見ただのおしゃれな家にしか見えないが、一体どのような工夫が施されているのだろうか。

リビングルームには本棚と親のワークスペースが設置されている

まず案内されたのは、リビングルーム。ポイントは、大きな本棚と、親のワークスペースが置かれている点だ。本棚には、親が好きな本や図鑑を置くといいという。「子どもは親のまねをしたがるので、本や、本に書かれていることに興味を持つようになります」と担当者。ワークスペースで親が勉強している姿を見せれば、子どももそれにならうようになるのだとか。

家の中心に子どもの興味を喚起するものを置くことで、子どもが好きなことを見つけるきっかけを作るしかけとなっている。

空間が広めにとられた玄関

子どもの興味を喚起するしかけは玄関にもある。両サイドに設置された棚には、旅行の本や花など、両親の好きな物を並べることができるほか、家族写真などを飾る場所がある。「子どもが反抗期の時でも、家族とのいい時間を思い出してもらえるように」という思いもあるそうだ。

両親の好きなものや、写真などを飾ることができる

好きなものに"没頭できる"空間

また、好きなことを見つけたら、没頭できる空間も準備してあった。それはなんと、ウォークインクローゼットだ。子どもの頃、押し入れの中に入り、夢中になって漫画を読んだ記憶はないだろうか。その状況を再現したという。子どもが1人でこもりたい時に座れるよう、ベンチまで設置してあり、至れり尽くせりだ。

ウォークインクローゼットに設置されたベンチ

親の見守りが可能な間取りを

好きな物を見つけ、没頭する子どもは、他者に共感されることによって、さらに長所を伸ばしていくという。そういう理由から、子どもが勉強できるような環境が、家の中心にあるリビングに用意されているとのこと。キッチンからリビングや子どもの遊び場が臨めるよう、間取りも工夫されている。

家全体が見渡せるキッチン

子どもが勉強している様子も見守ることができる

こちらのモデルルーム、中古マンションをリノベーションして完成させたものとのこと。ちなみに、リノベーションされたものと同じタイプの部屋がこちらだ。

リノベーションされたものと同じタイプの部屋

間取りも大胆に変えていて、もはや原形をとどめていない。ここまで変わるものかと驚かされた。「コソダテリノベ」の担当者によれば、「駅徒歩10分以内」「築年数10年以上」など、資産価値が高くて下がりにくい物件が、リノベーション向きとのこと。さらに、資産価値を保ち続けるリノベーション方法や、教育費を守りながら払い続けることができる住宅ローンの組み方などにもコツがあるという。

新築マンションや中古マンションの賃貸・購入、それに1戸建ての購入など、子育て世代の住まい選びは常に悩ましいが、中古マンションのリノベーションという選択肢を考えてみるのもいいかもしれない。