NTTソフトウェアは11月10日、同社のコンタクト・センター業務支援ソリューション「ForeSight Voice Mining(フォーサイトボイスマイニング)」とオウケイウェイヴ(OKWAVE)のFAQ管理システム「OKBIZ. for FAQ」のAI技術を組み合わせ、コンタクトセンターにおけるユーザーの声(電話音声)を理解してオペレーターの業務端末に回答すべきナレッジをレコメンドする機能を実装し、11月17日から提供すると発表した。

ForeSight Voice MiningとOKBIZ.の連携イメージ

新機能の特徴として「音声AIのFAQレコメンデーションによるオペレーションコストの削減」「良質なFAQナレッジの有効利用」の2点を挙げる。

音声AIのFAQレコメンデーションによるオペレーションコストの削減に関しては、NTTグループのAIである「corevo(コレボ)」の音声認識技術とOKBIZ.が提供する日本語検索技術を組み合わせることで、ユーザーの声から要望を認識・理解し、オペレーターに対してリアルタイムに回答候補をレコメンドする。

また、電話応対におけるAHT(平均処理時間)の短縮や既存のFAQシステムのスムーズな活用、オペレーターの教育期間の短縮など、センター内のオペレーション効率化によりコスト削減を実現するとしている。

FAQナレッジの有効利用については、AI技術を利用するためのナレッジの構築にFAQシステムとしてOKBIZ.を用いることで、リアルタイムレコメンドによる検索・参照頻度や実際の利用度をFAQマネジメントに基づき管理し、高い運用性を確保するという。

これらにより、既存のFAQシステムをそのまま利用でき、オペレーターの応対品質の向上と通話時間の削減への貢献を期待できるとしている。両社は同システムを、大規模席数を持つ大手金融機関やサービス事業者に対して展開していく。

今後、ForeSight Voice MiningとOKBIZ.との連携をさらに拡張し、電話応対の内容の要約をAIで作成し、オペレーターが転記しなくてもインシデント処理を行う機能や、FAQの自動作成など、AIの利用によりコンタクトセンター業務のさらなる効率化が図れるソリューションを目指す。