日本能率協会およびドイツメッセは10月25日、2017年4月24日~28日に開催される「HANNOVER MESSE 2017(ハノーバーメッセ2017)」の開催概要を発表した。

(左から)説明会に出席したドイツメッセ ハノーバー・メッセ担当上級副社長 マルク ジーマリング氏、高石工業 代表取締役 高石秀之氏、日本能率協会 ドイツメッセ日本代表部 部長 竹生学史氏

同展示会はドイツ・ハノーバーで開かれる世界最大の産業技術展示会。2016年は世界約75の国と地域から約5200社が出展し、来場者数は約19万人に上った。また、米国がパートナー国として参加し、オバマ大統領が来場したことも大きな話題となった。

オバマ大統領の来場は2016年のハイライト (提供:ドイツメッセ)

ハノーバーメッセ2017では70カ国・地域から6500社の出展し、20万人以上の来場が見込まれ、さらなるスケールアップが予想される。パートナー国はポーランドとなった。

2017年のテーマは「Integrated Industry - Creating Value(産業システムの統合化 - 価値の想像)」。これは、IoTやAIといった最新技術を駆使してデジタル化が伸展することで、設備や機器の高度化だけでなく、新事業の創出や生産性と従業員満足度の向上などといった新価値創造がインダストリー4.0の次のステップである、という期待が込められているという。

2017年は「Integrated Industry - Creating Value」でインダストリー4.0の"次"を探る (提供:ドイツメッセ)

また、エネルギー分野では、インダストリー4.0がエネルギーシステムに与える影響について展示され、従来の発電や送電用の製品だけでなく、スマートグリッド、仮想発電所、再生可能資源などの新型ソリューションについても体験できる。また、ホール13に設置される「Integrated Energy Plaza」では、完全回生エネルギー技術に関する展示が予定されている。

さらに、会期中は1000以上の技術カンファレンスとフォーラムが開催され、インダストリー4.0、産業用インターネット、デジタルトランスフォーメーション、サイバーセキュリティ、スマートグリッドなど幅広いトピックが取り上げられるため、産業界の最先端に触れるまたとない機会になるだろう。

高石氏は「中小企業はとりあえず出るという決断をするべき」とまで言い切る

都内で行われた記者説明会には、2014年から毎年出展している高石工業の高石秀之 代表取締役が登壇。同社は大阪に本社を置く80人規模の企業で、ゴム製品を製造している。高石氏は中小企業の目線からHANNOVER MESSEに出展する意義について「世界中の人がハノーバーを目指していて、そこに出ない手はない。情報交換だけでも刺激的で、日本ではできない体験を味わえる。また、年に1回海外を目指すと、社内の目も海外に向いて、新しいことに挑戦しようという体制になっていく」と語った。