Canonicalは2016年10月13日(現地時間)、「Yakkety Yak」のコードネームで開発を進めていた「Ubuntu 16.10」をリリースしたことを発表した。公式サイトから64ビット版ダウンロード可能。32ビット版はFTPサイトからダウンロードできるが、国内ミラー版からのダウンロードをお薦めする。また、リリースノートも公開されたが、日本語版は本稿執筆時点では未公開だ。

Linux Kernel 4.8を採用し、デスクトップ環境はLibreOffice 5.2やGNOME 3.22、Nautilus 3.20など最新のパッケージを収録している。また、Ubuntuの標準的なGUIとして採用してきたUnityは開発プレビュー版のUnity 8を選択した。

Hyper-V上で起動したUbuntu 16.10のライブCD環境。セキュアブートが有効な状態でも起動可能になった。ただしサードパーティ製ドライバーなどのインストール時はセキュアブートを無効にしなければならない

サーバー版では、スケールアウトプラットフォームにOSをベアメタル配備する「MAAS(Metal as a Service) 2.0」や、OSS(オープンソースソフトウェア)のオーケストレーションを実現する「Juju 2.0」を採用し、クラウドとベアメタルを同感覚で扱える。また、セキュリティで保護されたベアメタルパフォーマンスを実現するOpenStackの最新版もサポート。LXD 2.4を用いたコンテナーも提供される。

Ubuntu 16.10をインストールした状態。外見だけ見ると、Ubuntu 16.04 LTSと大差はない

Ubuntuの創業者Mark Shuttleworth氏は、「世界最速のハイパーバイザーであるLXDと、世界最高のクラウドOSであるUbuntu。さらにOpenStackやKubernetes(OSSのDocker管理ツール)と共に使うことで、世界最速のプライベートクラウド基盤を生み出せる」とコメントしている。

阿久津良和(Cactus)