「おそ松さん on STAGE ~SIX MEN’S SHOW TIME~」囲み取材の様子。 (c)赤塚不二夫/「おそ松さん」on STAGE製作委員会2016

テレビアニメ「おそ松さん」を原作とした舞台「おそ松さん on STAGE ~SIX MEN’S SHOW TIME~」の東京公演が、本日10月13日に東京・Zeppブルーシアター六本木にて開幕した。

舞台はアニメ第1クールのオープニング曲「はなまるぴっぴはよいこだけ」に乗せて、6つ子、F6、トト子、イヤミ、チビ太、ハタ坊の面々が次々と現れるにぎやかなオープニングで幕開け。6つ子パートとF6パートが順々に展開し、ショートコントを集めたような構成でテンポよく進んでいく。それぞれ6つ子の関係性が垣間見える、松野家での些細なやり取りから、イヤミのカフェでチビ太が死んでいたことから6つ子たちが探偵に挑戦するエピソード、箱ティッシュを巡って兄弟で争いが巻き起こるエピソードまで、ストーリーは幅広い。F6が幕末で新撰組ならぬ“松撰組”や、桂カラ五郎、坂本おそ馬などに扮するシーンでは、殺陣を披露しながら歌い踊る、舞台ならではの演出も見られた。華やかなショーはF6が一手に引き受けており、腰を振りながら「アレしよう」と歌う一幕も。サイリウムの持ち込みもOKなので、ファンは一緒に盛り上がろう。

初演前には囲み取材が行われ、まずは十四松役の小澤廉が勢いよく「おはようござい~マッスルマッスル! ハッスルハッスル! あ、『こんにちは』だった~。皆さん、こんにちは~」と登場。「カメラを独り占めだ~」と、だんだん所在なさげになっていく小澤は「松野家早く来てー! 話が違うぞー!!」とほかのメンバーを呼び込む。そしておそ松役の高崎翔太、カラ松役の柏木佑介、チョロ松役の植田圭輔、一松役の北村諒、トド松役の赤澤遼太郎と、おそ松(F6)役の井澤勇貴、カラ松(F6)役の和田雅成、チョロ松(F6)役の小野健斗、一松(F6)役の安里勇哉、十四松役(F6)役の和合真一、トド松役(F6)役の中山優貴が登場し、囲み取材がスタートした。

大阪公演が10月3日に無事閉幕した「おそ松さん on STAGE ~SIX MEN’S SHOW TIME~」。高崎は「大阪公演を終えての東京公演なので、さらにいいものを見せられるようにがんばっていきたいと思います」と意気込み、小澤は「大阪公演ではずっと口を開けてて、口の中の乾きを覚えたんですが、今回もずっと口を開けて、観に来た皆さんが頬が痛くなったと言ってもらえるような、笑える舞台を作っていきたいと思います」と役の苦労を交えつつ挨拶。さらに赤澤は「大阪公演を終えて皆さん成長したと思うので……」と話し始めると、周りから「どこから目線だよ!」と総ツッコミを受け天然ぷりを発揮する。

F6のメンバーが前に出て挨拶を始めると、6つ子の役者陣はそれぞれ後ろでちょこまかと動き回り、和田が「お尻を触るな!」とツッコむ場面も。和気あいあいとした雰囲気で会見は進んでいく。「舞台でぶっ飛んでいるところは?」という質問に対し、北村は「制作発表のときに話したお尻を出すという目標を大阪公演で達成することができたので、東京公演でも日々、きれいで磨き上げたお尻をお見せできたらいいなと思います」と淡々と語ると、周りからは「これ、大丈夫?」と不安気な声。舞台中、どこで一松がお尻を見せるのか、ファンはお楽しみに。

また演じていて難しいところについて、柏木は「カラ松はスルーには耐えられてもディスりには耐えられないというメンタルを持っていて」と自身が演じるキャラクターについて説明しつつ、「アニメではそこがカット割で大丈夫なようになっていたりするところを演じ続けていないといけないので、出されたボールを自分の中でどう受け取るのかというのが難しかった」と語る。チョロ松役の植田は「アニメの世界観のテンポ感やセリフの感覚とか音とかを、生でお芝居として演じたときに絶対、芝居中にしか出せないテンションの音というものがあって。そこは声優さんの声をなぞっているだけではできないものなので、受け入れてもらえるようにという挑戦でした。アニメにはないチョロ松だけど、チョロ松っぽいって思ってもらえるようなところを目指して」と、アニメと生ならではの芝居の違いについて述べる。そして小澤は「十四松の大変なところは、スリッパなんですよ。十四松っていっぱい動くんで、動きに対してのブレーキとか着地とか……」と話すと、高崎は「もっとあったでしょ!」とツッコミ。これを小澤は「いや、でも大阪公演をもってわかりました。スリッパはヤバい」と一蹴する。

役者とキャラクターが一番近いのは「圧倒的に(カラ松役の)柏木」とは高崎の弁。「すごいナルシストなんです。普段から痛いんです。でもそれがカラ松っていう役にハマった瞬間に、彼の痛さが許せるようになりました。よかったです。もともとあんまり好きじゃなかったです」と笑いながら話すと、柏木は「こんなにたくさんのカメラの前でやめて!」と懇願し笑いを誘う。「自身が演じるキャラクター以外にやってみたい役は?」という質問に、和田は「俺、十四松やりたい」と申告すると、なぜかその場でやってみる流れに。全力で「ハッスルハッスル!」と大きな動きをつけて演じてみせる和田を見て、周りは大爆笑。終始和やかな空気で会見は終了した。

「おそ松さん on STAGE ~SIX MEN’S SHOW TIME~」は10月23日まで上演。千秋楽公演は全国の映画館にてライブビューイングが行われるほか、2017年2月10日にはDVDがリリースされる。

「おそ松さん on STAGE ~SIX MEN’S SHOW TIME~」

期間:2016年10月13日(木)~23日(日)
会場:東京・Zeppブルーシアター六本木

キャスト

おそ松:高崎翔太
カラ松:柏木佑介
チョロ松:植田圭輔
一松:北村諒
十四松:小澤廉
トド松:赤澤遼太郎

おそ松(F6):井澤勇貴
カラ松(F6):和田雅成
チョロ松(F6):小野健斗
一松(F6):安里勇哉
十四松(F6):和合真一
トド松(F6):中山優貴

トト子:酒井蘭
イヤミ:村田充
チビ太:Kimeru
ハタ坊:原勇弥

スタッフ

演出:小野真一
脚本:伊勢直弘、鹿目由紀、小峯裕之
音楽:橋本由香利
劇中歌プロデュース:TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND

(c)赤塚不二夫/「おそ松さん」on STAGE製作委員会2016