JR東日本のクルーズトレイン「TRAIN SUITE(トランスイート) 四季島」が13日、日中時間帯に試運転を行った。10両編成となった同列車は、尾久車両センターから東北本線・武蔵野線経由で中央本線に入り、八王子・甲府方面へ向かった。

「TRAIN SUITE 四季島」が中央本線を走行。多摩川を渡る

「TRAIN SUITE 四季島」は電化区間・非電化区間ともに走行可能なEDC方式を採用した10両編成。うち7両(1~4号車・8~10号車)は9月6~7日に川崎重工兵庫工場(神戸市兵庫区)から東海道本線・武蔵野線経由で尾久車両センターへ輸送された。9月に常磐線などで試運転も実施している。残る3両(5~7号車)は9月27日に総合車両製作所(横浜市金沢区)を出場し、JR逗子駅から横須賀線・武蔵野線などを経由して尾久車両センターへ。10両編成で日中時間帯に試運転を行うのは今回が初、中央本線を走るのも初となる。

10月13日の試運転では、9時前に尾久車両センターを出発し、宇都宮線・高崎線の電車が行き交う区間をパンタグラフを上げて走行。その後、武蔵野線・中央本線を走り、11時頃に多摩川橋りょうを通過した。新たに連結された中間車3両も違和感なく編成に組み込まれており、10両編成となったことで豪華列車のイメージが増した。エントランスドアを備え、樹木のような独特の形状の窓を配置したラウンジ車両(5号車)も、編成全体のデザインにアクセントを加えている印象だった。

新たに中間車3両を組み込み、10両編成となった「TRAIN SUITE 四季島」が浦和・大宮方面へ

「TRAIN SUITE 四季島」は2017年5月1日から運行開始予定。春~秋に3泊4日コースと1泊2日コース、冬に2泊3日コースが設定された。信州・会津エリアを周遊する1泊2日コースでは中央本線・篠ノ井線を走り、塩山駅から山梨観光も予定されている。これら年間運行コースに加え、2017年度は「東日本の旬」コースとして、「夏の2泊3日コース」(2017年8月16~18日運行)・「年末年始コース」(2017年12月31日・2018年1月1日運行)・「春の2泊3日コース」(2018年3月24~26日運行)を設定することも発表された。