NXP Semiconductorsは10月5日(米国時間)、i.MX8製品ファミリとして、セキュアな車載電子コックピットを実現する「i.MX 8QuadMax」、「i.MX 8QuadPlus」、「i.MX 8Quad」の3製品を発表した。

最大6つの64ビットARMv8-Aコア(Cortex-A72およびCortex-A53)をベースに、HiFi 4 DSP、LPDDR4、DDR4メモリ・サポートや、オーディオ・ビデオ・ブリッジング(AVB)に対応するデュアル・ギガビット・イーサネットを提供しており、インスツルメント・クラスタやインフォテインメント・ビジュアル、ヘッドアップ・ディスプレイ、後部座席スクリーンなどの車載ダッシュボード・グラフィックの進化を可能にするという。

また、分離されたGPUとディスプレイ・コントローラ・アーキテクチャにより、各OSに1つのGPUとディスプレイ・コントローラを割り当てることができるほか、モノリシックGPUとディスプレイ・コントローラ・パイプラインの準仮想化の際に設計が複雑になるというリスクを解消しながら、確定できる性能が提供されるとのことで、OSに手を加えずにそのまま使用することが可能になるとしている。

このため、最大4つのHDディスプレイもしくは1つの4Kディスプレイの駆動が可能で、システム・クラッシュが起きた際にもこれらのディスプレイの動作の維持を確保できるほか、クラッシュ、外部からの攻撃やその他のシステムレベルの問題を回避する最大16のハードウェアベース・ファイアウォール・ドメインをサポートしているとする。

i.MX8ファミリのブロックダイアグラム

なお、3製品の概要は以下のとおり。サンプル出荷は2017年第1四半期より開始する予定だという。

  • i.MX 8QuadMax:ARM Cortex-A72コア×2、Cortex-A53コア×4、Cortex-M4Fコア×2、GC7000XS/VX GPU×2
  • i.MX 8QuadPlus:ARM Cortex-A72コア×1、Cortex-A53コア×4、Cortex-M4Fコア×2、GC7000LiteXS/VX GPU×2
  • i.MX 8Quad:Cortex-A53コア×4、Cortex-M4Fコア×2、GC7000LiteXS/VX GPU×2

i.MX8ファミリの概要