エクストリームデザインは10月11日、パブリッククラウド上に仮想スーパーコンピュータ(スパコン)を展開し、その運用監視、効果的なシステム利用のための動的構成変更コンサルティングをすべて無人化するサービス「XTREME DNA(エクストリーム ディーエヌエー)」(開発コード名)を2016年11月下旬より提供すると発表した。

同サービスは、スパコンのハードウェア、アーキテクトによる設計構築、運用監視の費用を低減することで、スパコン利用者のすそ野の拡大などを目指したもの。具体的には、「チャットボットを用いた会話形式によるクラウド上での最適なスパコンのデプロイを自動化」、「機械学習を用いた運用管理の自動化」、そして「スパコンアーキテクトのシステム最適化による自動化」の3つの自動化を用いることで、アーキテクトを用意しなくてもスパコン環境の提供を可能としたとする。

また、それぞれの自動化にも機械学習が活用され、利用者には最適な利用に向けたレコメンドが行われるほか、選択したアクションを瞬時にクラウド上に再現するために、コンテンツをコンテナ化、ダッシュボードを中心とした可視化、チャットボットによる会話型ユーザーインタフェースの採用などの工夫も施されれているという。

標準のスパコンインスタンスにはMicrosoft Azureを採用。基本OSとミドルウェアについてはスパコン用OSミドルウェアスタック「OpenHPC」が採用される。

なお同社では、11月下旬の提供開始に先駆け、アーリーアダプタ向け限定サービスを提供するとしており、募集日程などの詳細については10月下旬をめどに発表する予定としている。

XTREME DNAを構成するアーキテクチャの概要

XTREME DNAのロードマップ。2016年には第1世代となるV1の提供が開始されることになる