日本IBMは10月11日、意思決定や問題解決を支援するコグニティブ・ソリューションにおいて、顧客ニーズが高い、問い合わせ窓口での照会・応答業務向けソリューションを短期間で構築できる「IBM Watson顧客満足向上オファリング」の提供を開始した。また、これらのソリューションをIBM Design Thinking(顧客とアイデアを創出し、それを具現化していくためのデザイン手法を用いた支援サービスの1つで、新しい顧客体験創出のための問題発見・解決のフレームワーク)の手法で設計する「コグニティブ・ワークショップ」を提供する。

同社では、コールセンターのオペレーター支援や自動回答といった問い合わせ窓口における照会・応答業務向けソリューションとして「コールセンター・オペレーター支援ソリューション」「問い合わせへの自動回答ソリューション」「声分析ソリューション」の3つを顧客満足向上・オファリングとして選定し、提供を開始する。

コールセンター・オペレーター支援ソリューションは、コールセンターのオペレーターに顧客への回答に必要な情報を提供する。問い合わせ内容の多様化・複雑化に対して、自動的に関連する回答候補を提示し、回答の質の向上や対応時間の短縮を支援する。

問い合わせへの自動回答ソリューションは、Webやスマートフォンからの問い合わせ応答や接客に対し、チャット、電子メールで自動的に行うソリューションとなり、顧客はいつでもどこからでも、タイムリーかつ適切な回答やアドバイスを得られるため、売上向上、顧客満足度の向上、コールセンターへの問い合わせ低減などの実現を支援する。

声分析ソリューションについては、対応履歴や問い合わせやクレームなどのコールセンターからの情報に加え、Webやソーシャルメディアなど、さまざまな情報源からの顧客の声を分析し、商品企画やサービスの向上、コールセンター業務効率化を支援するソリューションとなる。

また、あわせて提供するコグニティブ・ワークショップに関しては、コグニティブ・ソリューションを短期に効率的に構築していくため、IBM Design Thinkingの手法を活用することで、業務担当者に加え、デザイナーやコンサルタントなどが検討に参画し、顧客視点でのソリューション適用をデザインし、プロトタイプ構築、効果試算などが短期間に進められるように支援していく。例えば、「顧客体験の検討」は1週間で300万円から提供する。

今後、IBM Watson顧客満足向上オファリングはニーズの多い分野の提供メニューの拡充を予定し、同社ではグローバルで展開しているコンサルティング手法や最先端のテクノロジー、スキル、知見を通じ、コグニティブ・ソリューションの活用を検討する顧客を支援していく方針だ。