FreeBSD - The Power To Serve

FreeBSDリリースエンジニアリングチームは10月10日(協定世界時)、「[FreeBSD-Announce]FreeBSD 11.0-RELEASE Now Available」において、FreeBSDの次期メジャーアップグレードバージョンとなる「FreeBSD 11.0-RELEASE」の公開を伝えた。amd64、i386、powerpc、powerpc64、sparc64、armv6、aarch64のインストーラが提供されているほか、Amazon EC2、Google Compute Engine、Vagrantなどがサポートされている。

「FreeBSD 11.0-RELEASE」の主な特徴は次のとおり。

  • ZFSディスクのホットスペアおよびオートリプレースを可能にするzfsd(8)デーモンを導入
  • ハイバーバイザbhyveにおいてネイティブグラフィック機能をサポート
  • AArch64(arm64)アーキテクチャのサポート追加
  • libblacklist(3)ライブラリおよびアプリケーションをNetBSDより移植
  • \802.11nワイヤレスのサポート追加
  • OpenSSHを7.2.p2へアップグレード
  • OpenSSH DSA鍵生成をデフォルトで無効化およびプロトコル1のサポート廃止
  • Broaderワイヤレスネットワークドライバを追加
  • svnlite(1)をバージョン1.9.4へアップグレード

FreeBSD 11は新しいサポートモデルの下で、少なくとも2021年9月30日までの5年間サポートされる。FreeBSD 11.0-RELEASEはFreeBSD 11.1-RELEASEが提供されてから少なくとも3カ月間はサポートされる見通し。FreeBSD 11からFreeBSDプロジェクトはブランチベースでのサポートモデルへ移行し、ブランチで少なくとも5年間はサポートが提供されることになる。サポート対象となるリリースはそれぞれのブランチで最新のバージョンのみ。

FreeBSD 11.0-RELEASEのリリースエンジニアリングの終盤でOpenSSLの脆弱性が公開されたため、FreeBSDリリースエンジニアリングチームはこれを修正した「FreeBSD 11.0-RELEASE-p1」を新しくビルドして公開した。今回のリリース対象はこのパッチレベル1が対象となっている。アップグレードのタイミングで「FreeBSD 11.0-RELEASE」がインストールされている場合、早期に「FreeBSD 11.0-RELEASE-p1」以降へアップグレードすることが望まれる。