本稿では、弊誌にて掲載しきれなかった国内の大学・研究機関の研究成果に関するニュースリリースをご紹介する。今回は、10月3日~10月7日付けのリリースからお届けしたい。 物質・物理系 東北大、スピン凍結状態における記憶効果とエネルギー構造を明らかに 阪大、四重極型の電子スピン配列に由来する電気磁気効果の検出に成功 理研、分子間エネルギー移動の単分子レベル計測に成功 バイオ・生命科学系 東北大など、細胞内のカルシウム濃度を一定に保つメカニズムを解明 東大、リボソーム生合成を標的にした新規低分子阻害剤の同定に成功 広島大など、酵母のアミノ酸代謝による長寿メカニズムを発見 阪大、相同組換え酵素Rad51が染色体異常を抑制するメカニズムを解明 北大、自ら動く生体材料を使ってソフトマターの表面変形を検出 名古屋大、細胞分裂に必要な酵素ASB7の発見 京大、カニクイザルの始原生殖細胞は羊膜で形成される 医療系 順天堂大、アルツハイマー病のワクチン療法副作用の原因を解明 順天堂大、肺炎球菌毒素による死亡を回避する薬剤を発見 東北大、神経膠腫の遺伝子変異に対する新たな診断技術の開発 京都府立医科大、グリコーゲンが胎児の脳の発育に大きく関与 阪大、インスリン分泌を阻害しているタンパク質の機能を発見 自治医科大、神経変性疾患の細胞質封入体でのDrb1蛋白質の役割を解明 その他 東北大、健康的な日本食の健康有益性を検証 農研機構、牛の発情を示す乗駕 許容行動を簡単に発見できるシステムを開発 北海道大学は、細胞骨格の一種である微小管を用いて、従来測定が困難であった柔らかい材料(ソフトマター)表面のわずかな変形を検出する新しい技術を開発した。図はシリコンゴム基板上実際に運動する微小管の顕微鏡写真