ルネサス エレクトロニクス(ルネサス)は10月6日、車車間・路車間通信(V2X)システム向けSoC2品種のサンプル出荷を開始すると発表した。

今回発表したのは日本向けの760MHz帯無線通信用SoC「R-Car W1R」と、日米欧のV2Xシステムに必要な高性能セキュリティエンジンを搭載したV2X向け通信プロセッサ用SoC「R-Car W2H」。これらの新製品を欧米向け5.9GHz帯無線通信用SoC「R-Car W2R」と組み合わせることで、日米欧それぞれのV2X規格に対応したシステムを容易に開発可能となる。

「R-Car W1R」は日本向けの760MHz帯無線通信用SoCで、2015年10月から運用が始まった車車間・路車間通信システム「ITS Connect」に採用され、V2X市場での実用実績がある。また、トヨタ自動車のクラウン、プリウス、レクサスRXに装着され、路車間通信による交差点での見通し外車両や信号見落としに対する注意喚起、車車間通信による通信利用型レーダークルーズコントロールなどをサポートしている。

サンプル価格(税別)はR-Car W1Rが4000円/個、R-Car W2Hが4800円/個。R-Car W2Hの量産は、2017年10月より開始し、2019年には月産30万個を計画している。