JR東日本と日立製作所は、対話型ヒューマノイドロボットを活用した実証実験を10月3日から28日まで東京駅で共同実施すると発表した。丸の内北口の「JR EAST Travel Service Center」内にロボットを設置し、訪日外国人旅行者への各種案内を行わせる。

実証実験で使用される対話型ヒューマノイドロボット「EMIEW3」(JR東日本提供)

実証実験では、公共スペースや商業施設などで接客・案内サービスを行うことを目的に日立が開発した「EMIEW(エミュー)3」というヒューマノイドロボットを使用。東京駅を発着する列車の情報や、東京駅構内と周辺施設(外貨両替所、コインロッカー、トイレなど)の情報、東京駅周辺の観光名所についての質問などを受け付け、質問者の言語に応じて日本語・英語・中国語で回答する。

ロボットの回答には、この実証実験のためにJR東日本と日立が共同で実施した、駅空間での対話や案内についての研究成果が反映されるという。ロボットからの音声案内に加え、併設したディスプレイ上にも画像や動画で表示されるしくみとなっている。両社はアンケートや利用状況の分析によって実用化に向けた技術的な課題を明確化させ、今後の研究開発に役立てるとしている。

「EMIEW3」は身長90cm、重さ15kg。最大移動速度6km/hで移動することができ、転倒しても自分で起き上がる機能を搭載している。