JR東日本のクルーズトレイン「TRAIN SUITE(トランスイート) 四季島」の中間車3両(5~7号車)が27日、総合車両製作所横浜事業所を出場し、逗子駅から都内へ輸送された。

「TRAIN SUITE 四季島」の中間車3両が多摩川を渡って都内へ

「TRAIN SUITE 四季島」は先頭車を含む7両(1~4号車・8~10号車)を川崎重工、中間車3両(5~7号車)を総合車両製作所が製造すると報じられた。総合車両製作所(横浜市金沢区)では6月に同列車の内装を再現した原寸大模型が報道公開され、川崎重工兵庫工場では8月24日に車両外観の報道公開が実施されている。

今回出場した中間車3両は、5号車がラウンジ、6号車がダイニング、7号車が客室の「四季島スイート」「デラックススイート」。いずれも窓の配置に特徴があり、とくに5号車の窓は他の車両と比べても目立つ独特の形状となった。6号車のダイニングでは、旬の食材を用いた特別感のある料理や飲み物を提供する予定だという。7号車の「四季島スイート」(メゾネットタイプ)は「TRAIN SUITE 四季島」における最上級の客室となる。

DE10形1576号機に牽引された中間車3両が逗子駅に到着

武蔵野線ではEF65形2138号機が牽引

これら3両は27日朝までに京急逗子線神武寺駅付近の留置線へ運ばれた。同日13時すぎ、ディーゼル機関車DE10形1576号機に牽引されてJR逗子駅へ移動。横須賀線沿線では鉄道ファンらに加え、JR職員も多数配置されていた様子だった。逗子駅を発車した中間車3両は横浜市内などを走った後、EF65形2138号機の牽引で武蔵野線を走行。都内へ向かった。

ひと足早く9月上旬に都内へ輸送された川崎重工製の7両については、すでに常磐線などで試運転が実施されている。「TRAIN SUITE 四季島」はこれら7両と今回出場した3両を組み合わせた10両編成となり、2017年5月1日の運行開始を予定している。

総合車両製作所を出場した「TRAIN SUITE 四季島」5~7号車の外観