前回外国人に対して「日本のすごいと思うところ」 の調査を行ったところ「治安が良い」という意見が最も多かった。一方、自国と比べて、「日本の惜しいと思うところ」はどんなことなのか。日本に在住する外国人20人に聞いてみた。

「外国人が日本に対して惜しいと思うところは?」

Q.日本の惜しいと思うところは? その理由は?

海外に関心が薄い

・「日本人は、日本以外のことに無知なこと」(スペイン/30代前半/女性)

・「日本に住んでいるアジア人以外への態度。世界に出たばっかりの田舎者にしか、思わないときがあります」(ブラジル/20代後半/男性)

・「残念に思うことは、日本と海外で線引きして、自分の国だけに引きこもりたい性質です。たまに、"日本人"と"その他"というふうに分けている気がします。その交流のなさ、全く日本や日本人のためになっていないと思います……」(イタリア/30代前半/男性 )

・「もう少し世界に開けた雰囲気が作られていれば、いろいろな可能性が広がると思います」(ウクライナ/30代前半/男性)

英語力が足りない

・「観光大国なのに、日本人の英語力は足りないです。特に発音。単語と文法などは完璧でも、発音が悪いと相手に意思が伝わらないのが残念です」(中国/30代中半/男性)

・「英語を使う勇気が余りないと感じました」(インドネシア/40代前半/女性)

・「英語能力です。国際社会の中で、英語がわからないことは惜しいと思います」(香港/20代後半/女性)

・「英語を正しく学ぼうとしないところです。日本の独特な文化が目当ての訪日外国人観光客や在日外国人が多いのに、街中の看板や注意書き等は意味の分からない英語ばかり。インターネットもあるし、英語圏出身の外国人に確認すればいいのに……。適当な英語でもいいと思っているのは失礼です」(ルーマニア/30代前半/女性)

内向的な面がある

・「自己主張が少なすぎ。もっとガンガン言ってほしいです」(タイ/30代前半/男性)

・「人と余り親しくなれないところ」(ベトナム/20代後半/男性)

・「何でも消極的で、保守的なところ」(インド/40代前半/男性)

家族との交流が少ない

・「日本人は、忙しくて家族と一緒に過ごす時間が少ないと思います。何のためにそこまで頑張って働いているのか分からないです。すごくさびしい生活と思います」(モンゴル/30代前半/男性)

・「日本は、家族のきずながだんだん弱くなってきたように感じる。最近の事件などを見るとほとんど若い人たちが起こしています。彼らの家庭環境を調べると、親と過ごす時間が余りない、あるいは家族と一緒に暮らしているがコミュニケーションをとれていないことが多い」(フィリピン/40代前半/女性)

・「仕事をしすぎて、人生を十分楽しんでいないと思います。平日の夜と土日は、家族や友達と過ごす時間にすると、仕事や人生の悩みが消えると思います」(フランス/30代前半/男性)

その他

・「日本の"おもてなし"はすごく良い意味の言葉だけど、今はある種のプレッシャーで日本人だけではなく外国人までが背負っていると思う」(台湾/20代後半/女性)

・「日本人が固い考え方を持っているところです」(ハンガリー/30代前半/女性)

・「礼儀のなっていない若者が多いこと」(パラグアイ/30代前半/女性)

・「私の意見ですが、最近の映画と音楽がちょっと惜しいです。クリエイティブな人がいっぱいいるのに、その辺はちょっと残念です」(アメリカ/30代前半/女性)

・「女性のキャリア。ロシアでは、家事と仕事を両立するのが当たり前だと思われている。日本では、両立できる女性をめったに見ない」(ロシア/20代中半/女性)

・「日本の雰囲気」(韓国/20代前半/男性)

総評

「日本の惜しいと思うところ」を聞いた結果、「海外に関心が薄い」を指摘する意見が多く寄せられた。「日本と海外で線引き」「日本以外のことに無知」といった印象を受けているようだ。

「英語力が足りない」といった声も多かった。「発音が悪い」「勇気がない」という意見のほか、「街中の看板や注意書き等は意味の分からない英語ばかり」という指摘も。このほか、「内向的な面がある」や「家族との交流が少ない」ということに対するコメントもみられた。

調査時期: 2016年7月16日~8月15日
調査対象: 日本在住の外国人
調査数: 20名
調査方法: インターネット応募式アンケート

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