NetBeans IDE

OracleのGeertjan Wielenga氏はこのほど、Apache Incubatorメーリングリストに投函したメール「[DISCUSS] Apache NetBeans Incubator Proposal」において、NetBeansをOracleの制御下から切り離して、Apacheプロジェクトのもとで運営していきたい旨を発表した。Oracleを離れてApacheの取り組みの枠を使うことで、より幅広いベンダーや開発者からのコミットメントを得たいとしている。

NetBeansは150万のユーザーを抱える開発環境で、ツールプラットフォームやアプリケーションフレームワークとしての特性も備えている。もともと、1995年から1996年にかけてチェコ共和国の学生が開発を始めたソフトウェアで、2000年には同ソフトウェアを買収したSun Microsystemsがオープンソース・ソフトウェアとして公開。2010年にはSun MicrosystemsがOracleに買収されたことで、Oracleの下で開発が続けられてきた。

現在、NetBeansへのコミットメントはOracleからの取り組みがほとんどとなっている。OracleとしてはApacheの下へNetBeansを移行させることで、Oracle以外のベンダーや個人からのコミットメントを増やすことを狙っているとしている。Apacheの下へ移行した後、Oracleからのコミットメントがどの程度行われるのかは不透明。NetBeansはOracleに買収されて以降、人気が下落傾向にあり、今後の動向が注目される。