日本人の美容整形に対する外国人の見解は?

メスを使わない"プチ整形"や若返りのための治療など、一般人にとってもカジュアルになりつつある「美容整形」。日本以外の国でも美容整形は行われているが、外国人は日本人の美容整形について、どのように感じているのだろうか。

今回は、日本在住の外国人20名に「日本人の美容整形」についてどう思うか、母国との比較も踏まえて答えてもらった。回答を見ていこう。

Q.美容整形をしている日本人をどう思うか、母国と比較して教えてください。

■肯定派
・「偏見も何もなく、自分の体ですから好きにしたほうがいいと思います。母国ではたくさんの女性が整形しています。日本と違ってデリケートなところを直すのではなくて、胸やお尻を豊富にする整形のほうが一般的です」(ブラジル/20代後半/男性)
・「かわいくなるための努力はそれも美しいと思う。整形は自分の自由であって、自分が満足するならいいのではないかと思う。韓国も結構、たぶん日本よりも盛んであるが、同じ意見である」(韓国/20代前半/男性)
・「別に自分がやりたいならやってもいいと思います。母国では胸の手術、シワを取る手術が一番多いですし、少し年上の方がやっていると思いますが、日本の場合は若い人で、顔の整形をしている人が多いと思いますので、後悔する可能性が高いと思います」(フランス/30代前半/男性)
・「自分の体は決めるのが自分自身ですので美容整形をしたい人がしたら問題ないと思います。母国も結構ありますが、美容整形をする体の部分が違うと思います。例えば、母国ではみんな二重ですので二重を作るための整形がありません」(スペイン/30代前半/女性)
・「国を問わず、その人の意思にすぎない。自分の顔や体が嫌いだったら、美容整形をして、より幸せになるならよいと思う。母国でもこういう人が結構いる」(ロシア/20代中盤/女性)
・「その人がそれでいいと思ったら、別にいいと思います。インドネシアでは美容整形をしている人は自分の周りでは会ったことがありません。あるとしたら、テレビで見たことがあります」(インドネシア/40代前半/女性)

■やりすぎなければOK
・「日本人はイタリア人などに比べて、あまりしないという印象はあります。整形をすること自体は否定しませんが、あまり目立つと美しくないと正直思います」(イタリア/30代前半/男性)
・「やりすぎなければそれが個人の自由で許せる。台湾では『微整形』(ちょっとだけ自然に見える整形)がはやっているようだ」(台湾/20代後半/女性)
・「違和感がなければ大丈夫だと思います。香港は顎を変な形に整形した人が最近増えました」(香港/20代後半/女性)
・「あからさまにわかる人はやってほしくないですね。下手? やるなら芸能人レベルでやってほしい。全世界共通に感じます」(タイ/30代前半/男性)

■否定派
・「美容整形をしている日本人がどれぐらいいるのか分からないけど、病気や事故に合った人以外に、基本的に整形には反対です。人は生まれた体で生きるべきだと思います。美容整形でただ他人をだましているだけだと思いますし、もし子供を作ったら、本当の遺伝子がばれてしまいます。ルーマニアの場合、美容整形で一番多いのは胸を大きくする手術だと思います。特に有名人でそういう手術をしている人が多いです」(ルーマニア/30代前半/女性)
・「日本人は外見・見た目を無意味に大事にし過ぎている気がします」(ハンガリー/30代前半/女性)
・「交通事故ならしかたがありませんが、コンプレックスのために美容整形をしている日本人は、多分ずっと満足しないんじゃないのかな。心の問題ですね。わが国では、よく美容整形を利用しているのは芸能人と聞いています」(フィリピン/40代前半/女性)

■総評
「やりすぎなければ」という条件つきの意見も含めると、日本人の美容整形を肯定する人が多かった。中でも多かったのは、「自分の体なのだから美容整形をするのは自由」という声だ。また、「かわいくなるための努力は美しい」「美容整形をして、より幸せになるならよい」といったコメントからは、美容整形によるプラスの変化を支持していることがうかがえた。

肯定派よりは少ないものの、「病気や事故を除いて、美容整形には反対」という意見も複数あがった。理由として、「生まれた体で生きるべき」「コンプレックスのために美容整形をすると、ずっと満足しない」といったコメントが見られた。

何名かは母国における美容整形のトレンドについても言及。それによると、ブラジルでは「胸・お尻」、フランスでは「胸・シワ取り」、ルーマニアでは「胸」、香港では「顎」の整形が人気のようだ。また、台湾では"微整形(ちょっとだけ自然に見える整形)"が流行しているとのこと。

一方、日本人に多い美容整形の部位として、「二重」「顔」「デリケートなところ」が指摘にあがった。スペイン出身の女性からは「母国では二重の人が多いため、日本人のように二重を作る整形はしない」というコメントもあり、顔立ちや骨格、国の文化、美の基準などの違いが、整形したいと思う部位に反映されていることがうかがえる。

美容整形については賛否両論あるが、もし美容整形を行うときは、回答にもあるとおり「やりすぎないこと」がポイントなのかもしれない。加齢とともに外見も意識も変わる可能性があるからこそ、周りの客観的な意見を取り入れつつ、将来的に後悔しない選択ができるとよいだろう。

※写真と本文は関係ありません

調査時期: 2016年7月16日~2016年8月15日
調査対象: 日本在住の外国人
調査数: 20名
調査方法: インターネット応募式アンケート