11月7日に予定されていた築地市場から豊洲新市場への移転について、8月31日に東京都の小池百合子知事が当面延期することを表明した。

こうした状況を受け、帝国データバンクは9月1日、「『築地市場内企業』の倒産・廃業動向調査」の結果を発表した。

2003年から累計111件

「築地市場内企業」の倒産・休廃業等の発生状況を見ると、集計可能な2003年以降の累計で111件にのぼった。内訳は、倒産が78件、休廃業・解散が33件となった。

年別では2006年が12件、2013年が14件、2015年が12件と2桁に達していることがわかった。なお2016年8月末時点では3件にとどまった。

「築地場内企業」の倒産・休廃業状況(累計)

「生鮮魚介卸売業」が全体の4分の3を占める

業種細分類別に見ると、「生鮮魚介卸売業」が84件(構成比75.7%)で全体の4分の3を占めた。内訳は、倒産が62件、休廃業が22件となった。以下、「野菜卸売業」の7件(同6.3%)、「農畜産物・水産物卸売業」が4件(同3.6%)、「乾物卸売業」「食料・飲料卸売業」「果実卸売業」「水産練製品製造業」がそれぞれ2件(同1.8%)と続いた。

業種再分類別

業歴別に見ると、「30年以上」の老舗業者が90件(構成比81.1%)を数え、全体の8割を超えた。一方、「10年未満」は2件(構成比1.8%)にとどまった。

倒産した78件を負債額別に見ると、「1億円未満」が54件(構成比69.2%)で最も多く、全体の約7割に達しており、小規模業者の倒産が大部分を占める結果となった