フリーダムアーキテクツデザイン、住宅性能評価センター、大塚商会、オートデスクの4社は9月1日、オートデスクのBIMソフトウェア「Autodesk Revit」のBIMデータを使用した建築確認申請を行い、住宅性能評価センターから確認済証が1件交付されたと発表した。BIMデータを使用した確認済証の取得は国内初。

これまでの建築確認申請は、平面図や配置図など複数の2次元図面を確認して審査されていたが、それぞれの図面が作成される際に、建築物の高さや面積などの情報が一部記載されていないなどの不整合があったり、BIMで設計された際は別途建築確認申請用の2次元図面を作成しなければならないなどの課題があった。

4社は、2016年4月からBIMデータを使用した建築確認申請を実現するために協業。BIMデータを使用した申請の大まかな流れは以下の通り:

  1. 確認申請の事前相談時に、申請書とともにBIM データを確認検査機関に提出。必要な修正を経て受付される
  2. 確認検査機関は申請書及びBIM データを元に事前相談を実施
  3. 申請者及び設計者が、確認検査機関に提出した申請書と各図面に電子署名する
  4. 申請を受付後、適合が確認できた場合、確認済証が交付される

今回の取り組みで開発したひな形を用いたBIMデータを事前相談で使用すると、1つのデータから複数の図面が自動的に作成されて、各図面間の整合性が保たれ、審査の品質と効率の向上が期待できるほか、BIMで設計する際も申請用の2次元図面を作る必要がなくなるため、準備の負担が軽減されるなどのメリットがある。

4社は、今後もBIMデータを使用した申請・審査プロセスの確立と普及を目指して協業体制を継続していくとしている。

BIMデータを活用した建築確認事前相談と本受付から交付までの流れ