日本在住の外国人が愛する"日本の夏の風物詩"は?

まだまだ残暑がきびしい日本の夏。しかし夏は、そんな暑さの中にもたくさんの和の情緒があふれる特別な季節でもある。日本らしい涼のとり方や伝統文化など、「日本の夏といえば」という風物詩は数多くあるが、外国人が「これイイ!」と感じるものは何だろうか。日本在住の外国人20人に聞いてみた。

Q.日本の"夏の風物詩"で気に入っているものがあれば教えてください

■風鈴
・「風鈴です。音を聞いて落ち着きます」(インドネシア/40代前半/女性)

・「風鈴です。風があるといい音がします。それから、風鈴自体にいろんな模様も描かれています」(フィリピン/40代前半/女性)

・「風鈴を見れば日本しかイメージしませんから。とってもきれいな芸術です」(ブラジル/20代後半/男性)

・「風鈴と花火」(パラグアイ/30代前半/女性)

・「風鈴は形も音もとても奇麗で、気に入っている。ほかには、冷やし中華もちょっと違うとは思うが、とてもいい」(韓国/20代前半/男性)

■スイカ
・「スイカ」(ベトナム/20代後半/男性)

・「日本の夏の風物詩といえば、スイカが一番先に思い浮かびますし、とても気に入ってます。その次で、たぶん一番気に入っているのは祭りです。その雰囲気、屋台、お神輿(みこし)などは日本特有の風情があって好きです」(イタリア/30代前半/男性)

・「スイカがとても好きですが、理由は味が好きなだけです。スペインでも夏になるとスイカが食べられるようになって、スイカは夏の一つのいいことだと思います」(スペイン/30代前半/女性)

■祭り&浴衣
・「日本の"夏の風物詩"で好きなものは浴衣です。夏になるとたくさんの浴衣を着ている女性がいて、とてもかわいいです。やっぱり日本人は一番浴衣が似合いますから」(ルーマニア/30代前半/女性)

・「日本のお祭りと浴衣がとても気に入っている。お祭りのときは街中あちこち人で賑(にぎ)わっていて普段ない日本の姿が見えるのだ。そして、浴衣を着て花火大会も参加し、日本の夏を満喫するのも楽しいのだ」(台湾/20代後半/女性)

■花火
・「花火大会です」(香港/20代後半/女性)

・「手持ちの花火です。最近までアリゾナ州(アメリカ)では違法でした(確か今はOKになっています)」(アメリカ/30代前半/女性)

■扇風機
・「扇風機はほぼ一日中を使っていて、スイカも冷やして週に何回か食べます。また、夕涼みの文化、そして花火や夏のお祭りの文化も面白いと思いました」(ウクライナ/30代前半/男性)

・「扇風機が好き。スイカはロシアでも夏の風物詩であるもの」(ロシア/20代中半/女性)

■かき氷
・「自分の好きなシロップがかけられるかき氷が好きです」(インド/40代前半/男性)

■七夕かざり
・「短冊を笹に飾る風景が好きです。風がその笹を通る時、とても夏の詩的なイメージがあります」(フランス/30代前半/男性)

■とにかくいろいろ好き
・「日本歴20年になりますので、すっかり日本人の心なってしまいました。(夏の風物詩は)短い夏を楽しむための工夫だったりするので、すべて好きです」(タイ/30代前半/男性)

・「団扇(うちわ)、かき氷、金魚、花火、浴衣など」(中国/30代中半/男性)

・「アジサイのお花がとても好きです! 梅雨の季節を描くアジサイ、おたまじゃくし、かたつむり、カエル、虹など大好きです」(ハンガリー/30代前半/女性)

総評

日本在住の外国人に聞いた「好きな夏の風物詩」、ひとつとして日本の夏には欠かせないものが登場した。個別のコメントを見ても、本当にそれぞれの風物を好きでいてくれていることがわかる。

日本人も、海外に行くと「その国らしさ」を感じるものだが、それと同様に外国人が日本にやってくると、日本人以上に日本らしさをとらえるようだ。外国人の目を通して見た日本の夏は、あらためて素敵な物に映ったのではないだろうか。

過ぎてゆく夏。たまにはエアコンを切り、窓辺に風鈴を飾って、スイカやかき氷を食べてみるのもよさそうだ。

調査時期: 2016年7月16日~2016年8月15日
調査対象: 日本在住の外国人
調査数: 20名
調査方法: インターネット応募式アンケート

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