パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズは8月24日、電池材料や構造を改良したアイドリングストップ車用バッテリーの新製品を、「caos」シリーズとして2016年10月上旬に発売すると発表した。

アイドリングストップ車では、アイドリングストップ(エンジン停止)のたびに、エンジン始動や電装品駆動への電力供給が必要となり、大容量で耐久性の高い専用バッテリーを使用しない場合、バッテリーの早期劣化を引き起こしてしまう。

caosでは、正極・負極材料に2種類の鉛粒子を配合した「三次元構造」とすることで広い反応面積を確保し、大容量化を実現。また、バッテリー内部の極板レイアウトを最適化して材料の充填性を高めたことで、同社従来品の「caosPRO」の「性能ランク42」から約3割アップの容量となる「性能ランク55」を達成した。

構造の改良により大容量化を実現

また、正極・負極板(グリッド)に使われるシルバー合金の組成を改良し、グリッド径を約20%拡大することで、耐久性と導電性を高めることにも成功。導電性向上により、電圧低下を最小限に抑え寿命末期まで高い電圧を維持できるため、従来品に比べて電池寿命が1.8倍に向上した。

なお、アイドリングストップ車用に加えて、「標準車(充電制御車)用」、「ハイブリッド車(補機)用」の「caos」も発売する予定だ。