TBSで今秋、橋田壽賀子ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』2016年スペシャル(仮)を、昨年2月のスペシャル以来、約1年半ぶりに放送することが22日、わかった。前後編の4時間となる。

『渡る世間は鬼ばかり』2016年スペシャル(仮)今秋放送

今回、幸楽の中心で40年以上も店を切り盛りしてきた五月(泉ピン子)が孤立。店舗を改装するという大事な話も全く相談されず、怒った五月は娘の愛(吉村涼)に親子の縁を切るとまで言うが、「皆から嫌われていることがわかっていない」という彼女の一言に、強いショックを受ける。

渋々改装のことを受け入れた五月だが、工事中は夫・勇(角野卓造)はおやじバンドの練習で朝から出掛け、五月は一人ぼっちで何もやることがない。必死で子どもたちを一人前に育て、働きづめでやってきたが、気がつけば気軽に話せる仲間もいなくなっていた五月。孤独と失望にどう立ち向かうのかが描かれる。

五月役の泉ピン子は、「今回の物語は、五月が孤立してあちこち訪ねる話なので、出番はものすごく多いです。全体の9割以上は出ているんじゃないですか」と説明し、「まさに"渡る世間は五月ばかり"」と表現。「今までで初めてです。セリフもたくさんあるけど、自分としては今までの集大成だと思って、初心にかえって演じています」と語る。

また、「幸楽改装のため夫と仮住まいで生活を始めるんですが、1年半ぶりなのに角野さんといるとすぐに"夫婦"になれる。やっぱり26年もこの役を演じてますからねえ」と角野との共演についてしみじみ話し、「それでも2人だけの芝居はセリフもいっぱいあって大変でした」と告白。「幸楽も自分たちの時代から娘夫婦の代に移っていく。世代交代は仕方がないけど、長い間親しんできた店が改装で変わってしまうのは寂しいですね」と改装への思いも明かした。

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