リニアテクノロジーは8月19日、1本の抵抗で14.5V~0Vの出力に調整可能な、±5A高効率電流モード同期整流式降圧レギュレータ「LTC3623」の販売を開始したと発表した。

「LTC3623」は50μAの電流リファレンスを1本の抵抗と組み合わせて使用し、出力電圧を設定する設計により、複数のレギュレータ間の電流分担を容易にし、1本の外付け抵抗で全てのレギュレータの出力電圧を設定することができる。また、±5Aの両極性シンク/ソース能力、広い電圧入力/電圧出力能力、ライン・レギュレーションや負荷レギュレーションのための電流モード制御機能を備え、高効率で外付け部品数が少なく、並列接続が可能なため、電源トラッキング、ASIC サブストレートのバイアス、DDRメモリ電源、ポイントオブロード電源、携帯計測器、分散電源システム、バッテリ駆動機器、熱電冷却システムに加え、マルチレール・システムに適しているとする。

入力電圧範囲は4V~15Vと広く、低RDS(ON)の内蔵Nチャネル・パワーMOSFETと同期整流方式により、最大96%の効率を達成する。出力電圧は0V~VIN - 0.5Vに調整することができ、実質的なレール・トゥ・レール性能を実現。さらに、0V出力まで最大5Aをシンクする能力を持つため、システム内で必要に応じて各レールをパワー・ダウンさせることができる。さらに、電源のシーケンス制御を必要とするアプリケーションでは、ISETピンを使って出力電圧のトラッキングやソフトスタートを容易に設定可能だ。

LTC3623は、24ピン3mm x 5mm QFNパッケージで供給され、Eグレードの1000個時の参考単価は3.95 ドルからとなっている。