マクロミルは8月16日、「ブラック企業と残業」に関する調査結果を発表した。調査期間は7月25日~27日、調査は40~49歳の有職かつ正社員の男女で有効回答数は200人。

7割が残業時間は「月1~20時間」

40代の正社員男女200名に、「実際に退社(終業)することの多い時刻」を聞いてみたところ、1位が「17時台」で39%、2位「18時台」(25%)、3位「19時台」(12%)だった。「22時台」は1.0%、「23時代」は0.5%、「0~5時台」は1.0%となった。

実際に退社(終業)することが多い時刻(ベース:全体/n=200)

「月に1日以上の残業があるかどうか」を聞いたところ、66%の132名が「ある」と回答。この132名に1カ月あたりの残業時間について聞いたところ、1位が「1~20時間未満」(69%)、2位が「21~40時間未満」(17%)、3位が「41~60時間未満」(6%)だった。

労働基準法では残業時間の上限が「45時間」と定められているが、本調査で「40時間を超える」と回答した人は14%。そのうち「100時間以上」は1.5%だった。

1カ月あたりの残業時間(ベース:残業をすることがある人/n=132)

残業についてはどう考えている?

「残業についての考え方を聞いたところ、1位が「仕事ばかりでプライベートの楽しめない人生はもったいない」(82%)、2位が「残業を考慮に入れて仕事の計画を立てるのは間違っている」(81%)、3位が「長時間労働が習慣化している日本はおかしい」(77%)という結果になった。

ただ、4位に「本人が望んでやっている・納得していれば問題はないと思う」(74%)、5位に「残業はかえって業務効率が下がるためメリハリをつけた方が良い」(70%)という意見が上がっているように、残業自体を否定しているとは限らないようだ。

残業についての考え方であてはまるもの(ベース:全体/n=200)

「残業を減らすための努力として、勤務先にノー残業デー(時間外労働を行わない日)があるかどうか」を聞いたところ、「ある」と回答した人は38%だった。そのうち、「常にみんな帰っている」と回答した職場は32%。「帰れている人と帰っていない人がいる」職場は57%、「形骸化している」は10.7%だった。

ノー残業デーの有無とその実態(ベース:全体/n=200)

残業時間削減のための取り組みについては「部屋を戸締まりする管理者等が、今日は残業無しで先に帰ると社員へ通告しておくと、面倒な戸締まりをやりたくない社員が早く帰社してきて、残業無しで帰る社員が多くなる」(男性/サービス業)、「月1回強制的なノー残業デー、毎週金曜はノー残業推奨、ボーナス支給日はノー残業デー」(女性/製造業)、「時間がきたら、PCの電源がおちる」(女性/サービス業)、「変形労働制で、繁忙期と閑散期で勤務時間を変えている」(男性/情報通信業)といった意見が寄せられた。