ダイキン工業は8月12日、「ダイキン空気のお悩み調査隊」として「エアコンをつけっぱなしにするのとこまめに入り切りするのでは、どちらが安くなるの?」をテーマに行った検証結果を発表した。

エアコン「つけっぱなし」と「こまめに入り切り」の消費電力推移

「つけっぱなしの方が安いと思う」は7割

夏場のエアコン利用に関して7月21日~24 日、20代~60代男女100 名を対象にインターネットでアンケートを行ったところ、67.0%が「つけっぱなしの方が電気代が安いと思う」と回答。しかし、実際にエアコンをつけっぱなしにして外出している人は53.0%にとどまった。

同社では、ほぼ同じ条件のマンションの2部屋(8月の猛暑日、大阪の築10年南向きマンション)を使って検証実験を行った。

日中の30分外出ではつけっぱなしに軍配

9時~23時のあいだ、つけっぱなしにしたエアコンと、30分間隔で運転オン・オフを繰り返したエアコンの消費電力量を比較したところ、日中9時~18時は、30分間であればエアコンを切るよりつけっぱなしにする方が消費電力量は少なくなった。

1日つけっぱなしが得かどうかは外出時間の長さによる

続いて1日の生活スケジュールを想定して、9時~23時につけっぱなしにしたエアコンと、 外出時に運転をオフにしたエアコンの消費電力量を比較した。生活スケジュールは、11時~12時(買い物)、14時~14時半(子どもの送迎)、16時~16時半(散歩)、18時~20時(外食)の4回外出したという想定。

1日の消費電力量はつけっぱなしが5.7kWh、こまめに入り切りが4.4kWhでつけっぱなしの方が大きくなった。電気代に換算(電力料金単価を27円/kWhとして計算)すると、つけっぱなしが153.9 円、こまめに入り切りが118.8円となり、つけっぱなしの方が1日で35.1円高くなった。

つけっぱなしとこまめに入り切りの消費電力に差が生まれた最大の要因は、エアコンの運転をオフにした外出時間の長さ。消費電力量の推移を見てみると、11時~12時、 18時~20時に大きく差がついている。今回の実験のように外出時間が長くなると、こまめに入り切りの方が消費電力量は小さくなると言えそうだ。

エアコンをつけっぱなしにした方がいい外出時間は?

さらに同社では今回行った実験に基づいて、1日を日中(9時~18時)、夜(18時~23時)の2つの時間帯に分類し、それぞれ消費電力傾向から何分までの外出であればつけっぱなした方が安いかを計算した。それによると、日中は35分までの外出であればつけっぱなしの方が安い、夜は18分までの外出であればつけっぱなしの方が安い、ということが推察されるという。

何分まで外出であればつけっぱなした方が安いか

これらを一つの目安として、例えば日中は30分程度の外出ならエアコンをつけっぱなしにする、夜はこまめに停止させるといった調整を行うことでお得な運転ができると考えられる。

また、つけっぱなしにした部屋とこまめに入り切りした部屋とで室内温度を比較したところ、こまめに入り切りの部屋は帰宅時の温度が高いほか、湿度も高くなっており、快適性に差があった。「熱中症にならないよう、電気代だけでなく、帰宅時の快適性も考慮して、状況に応じてつけっぱなしとこまめに入り切りを上手に使い分けましょう」と同社。