(左から)寒咲幹役の桜井美南、杉元照文役の平井浩基、手嶋純太役の鯨井康介、真波山岳役の植田圭輔、小野田坂道役の小越勇輝、青八木一役の八島諒、福富寿一役の滝川英治、泉田塔一郎役の青木空夢。 (c)渡辺航(週刊少年チャンピオン) 2008/スカパー!・東宝・舞台「弱虫ペダル」製作委員会

渡辺航原作による実写ドラマ「弱虫ペダル」の“体験”試写会が、去る8月10日に東京・STAR RISE TOWER Studio Earthにて開催された。

試写会では、ドラマ「弱虫ペダル」第1話のパイロット版を初上映。ただし“体験”試写会という名の通り、当選した100名の観客は全員エアロバイクに乗り、自転車を漕ぎながら第1話を鑑賞する。一定の回転数(ケイデンス)を保たないと即上映が終了してしまうという過酷なイベントだ。観客はそれぞれ動きやすい格好で来場。中には総北ジャージや山岳賞ジャージを着用しているファンの姿も。また全員にゼッケン風のシールが配られ、各々が背中に貼付。水分補給もしっかりできるよう、それぞれがボトルホルダーにペットボトルなどを装着していた。

まず発表されたファーストオーダーは「全員でペダルをまわしてケイデンスメーターをフルにせよ!」。観客はエアロバイクを漕ぎ、軽くウォーミングアップする。そして次のセカンドオーダーは「第一話の冒頭10分間ケイデンスを維持せよ!」。メーターが下回ると、アラートが鳴り響き上映が中断してしまうため、第1話を鑑賞しつつペダルを回し続けなければならない。最初はメーターがフルになっていたが、参加者がだんだんとドラマに見入ってしまったため、途中でケイデンス数が落ち、本当に上映が止まってしまう事態に。司会者が「残りの本編観たいですよね!?」と呼びかけると、「観たーい!」と大きな声が上がる。するとメーターの値が低く設定し直され、続きを上映。無事に冒頭部分をすべて鑑賞することができた。その後の約37分間は「ドラマのメンバーの気持ちになって漕ぎ続けよう!!」という指示のもと、参加者は思い思いにペダルを回しながら鑑賞。無事にすべてのオーダーをコンプリートすることができた。

上映会後のトークショーには、手嶋純太役の鯨井康介、青八木一役の八島諒、杉元照文役の平井浩基、寒咲幹役の桜井美南、福富寿一役の滝川英治、泉田塔一郎役の青木空夢が登壇した。登場するなり「観る会ですよね? 今日!」「ドラマってゆっくり観るもんじゃないんですか!?」と口々にこの特殊なイベントにツッコミを入れ、さらに「このメンバー、この人選はなんだ?」「地味ですよね」と主役のいない登壇メンバーにもツッコミ。鯨井がすかさず「理由は単純です。ロケが押したんです」と、ドラマの撮影によりほかのキャストがイベントに間に合わなかったことを明かすと、朝から行われていたという撮影について話が及ぶ。キャスト全員が揃っていたという今日は、インターハイのシーンを撮影。滝川は「初めて総北と京伏に会った。一番楽しみにしてたシーンを撮りました」と話した。

またそれぞれ演じるキャラクターの好きなところを問われると、福富寿一役の滝川は「福富という役は舞台から3、4年やらせていただいてるんですけど、とにかく強い芯があってひたすら前に突き進んでるところが好きですね。男としても魅力的だし、カッコよくて。彼から学んできたことがいっぱいあります」と語る。寒咲幹を演じる桜井は「総北高校のマネージャーとしてやらせていただいてるんですけど、結構彼女は強引なんですよ。しかも上から目線で。でもそこが愛おしいなと思って演じてます」と自身の演じるキャラクターについての印象を述べる。「上から目線だろうが、強引だろうが、そこには愛がこもってて。自転車への愛も人一倍強いし」と見解を話し、「自転車の用語説明とかも多いですけど、そういうところも観てもらえたら」と笑顔で語った。

ドラマで初めて泉田塔一郎役を演じる青木は「これだと思ったものにただひたすらに向かっていくところが好きですね。スプリンターなので。福富さんには愚直とか言われたりしますけど」と滝川を見やると、滝川は「今回も筋トレとかしてるシーンありそうだよね。アブってんの?」と泉田の印象的なセリフを交えて問いかけ。青木は笑顔で「アブってるかもしれないですね(笑)」と返答していた。

ファンから事前に寄せられた質問に答えるコーナーでは、滝川が「このメンバーで大丈夫?『真波さんに質問です』とかないよね?」とまたもや冗談を言いながら、和気あいあいとトークは進んでいく。1つ目の「一部のキャストの方々はすでにロードバイクを購入されたと伺いました。まだお持ちでない方は購入予定はありますか?購入されるならどのメーカーのどのロードバイクがいいですか?」との質問が飛び出すと、滝川は「えっ? 何々、買ってくれんの!?」とうれしそうな笑顔。「自分で買うならですよ!」と司会者にツッコまれつつ、鯨井は「やっぱり自分が作中で乗せていただいてるバイクがいいですね。僕はやっぱりキャノンデール」と、手嶋純太が乗るロードバイクを挙げる。するとすかさず滝川が「俺、キャノンデール買った!」と申告すると、鯨井は「え、いいなー!」とうらやましそうな声をあげつつ、「実際に今、いいのないかなって探してるところなんです」と告白した。

さらに「自身の演じるキャラクターに思うことは?」という質問に、青木は「体鍛えすぎ」と即答。また泉田のように筋肉にしゃべりかけるようになったと明かすと、鯨井から「名前つけたんですか?」との質問が。「いや、そこはアンディとフランクです。田中っていう案もあったんですけど……」と苦笑い。筋トレをすることで肩まわりが少し発達してきたと話すと、鯨井が「じゃあ肩まわりは田中で。アンディ、フランク、田中でいいんじゃない。国際色豊かですね!」と無理やりまとめ、笑いを誘う。滝川も「自転車乗ってると自然と足腰(の筋肉)つくでしょ。今日久しぶりに総北のメンバーに会ったらみんな絞れてて。金城役の郷本とかもシュッとしてると思った」と話すも、桜井が「今日力士って言われてましたよ(笑)」、鯨井は「俺らはプロレスラーって呼んでる。そういう気がしてるってだけじゃない」と総ツッコミを受け客席を沸かせていた。

そしてイベントが締めくくられようとしたとき、撮影を終えて駆けつけた小越勇輝が滑り込みで登場。このサプライズに会場からは大きな拍手が。ステージに駆け寄った小越は「なんかゴールしたみたいですね(笑)」とコメントすると、鯨井も「24時間テレビみたいだよね。サライが流れたもん、今!」と興奮気味。小越は「ギリギリまでこうして撮影をしてます。今日は最終話の最後のほうの撮影をしていて。全員で熱く熱く作っている作品です。きっと放送日にはまたパワーアップしてさらに素敵な1話になっていると思いますので、そっちも楽しみにしてもらえたらうれしいです」と期待を煽る。

また第1話について「話数が進んでいくとレースのシーンが増えていくんですけど、第1話は坂道が自転車や人に出会っていく中でどういうふうになっていくんだろうっていう、人とのやり取りが多いので、そういうところが楽しかったところだったなと、今振り返ると思いますね」と述懐。「撮影も大詰めになってきていて、僕たちもOPやEDを観て、放送される作品がどんどんできあがっているんだなというのを実感しています。放送まであともう少しですけど、最後まで僕たちも怪我のないよう撮影をして、放送を楽しみに、見ていただけたらと思います」と締めくくった。またイベント後に行われたマスコミ向けフォトセッションには、撮影後に合流した真波山岳役の植田圭輔も途中から参加した。

BSスカパー! オリジナル連続ドラマ「弱虫ペダル」は8月26日21時に放送スタート。毎週金曜日に全7話でオンエアされる。

BSスカパー! オリジナル連続ドラマ「弱虫ペダル」

放送スケジュール:2016年8月26日(金)放送開始、毎週金曜21:00~(全7話)
チャンネル:BSスカパー!(BS241/プレミアムサービス585)
原作:渡辺航(秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載中)
監督:棚澤孝義
脚本:吹原幸太ほか
宣伝協力:マーベラス
制作:東宝映像事業部
制作協力:ドリマックス・テレビジョン
製作:スカパー!
著作:スカパー!、東宝、舞台『弱虫ペダル』製作委員会

キャスト

小野田坂道:小越勇輝
今泉俊輔:木村達成
鳴子章吉:深澤大河
金城真護:郷本直也
田所迅:友常勇気
巻島裕介:馬場良馬
手嶋純太:鯨井康介
青八木一:八島諒
古賀公貴:輝馬
杉元照文:平井浩基
寒咲通司:安里勇哉
寒咲幹:桜井美南
橘綾:野口真緒
福富寿一:滝川英治
荒北靖友:鈴木拡樹
東堂尽八:北村諒
新開隼人:宮崎秋人
泉田塔一郎:青木空夢
黒田雪成:秋元龍太朗
真波山岳:植田圭輔
御堂筋翔:林野健志

(c)渡辺航(週刊少年チャンピオン) 2008/スカパー!・東宝・舞台「弱虫ペダル」製作委員会