Microsoftは8月2日(以下すべて現地時間)に公開したPC向けWindows 10 Anniversary Updateに合わせて、IoTデバイス向け「Windows 10 IoT Core」のOSビルド14393を公開した。筆者が確認した限りでは、2016年7月23日頃にWindows Update経由で配布が始まったが、アップデートを知らせるWebページは7日頃に更新している。

Windows 10 IoT Core Anniversary Updateは、それまでInsider PreviewでサポートしてきたRaspberry Pi 3に公式対応。Windows 10やWindows 10 Mobileからリモート接続するUWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)アプリケーション「Windows IoT Remote Client」への対応や、Windowsストア、Azure IoT Hub接続、複数のフォアグラウンドアプリケーションのサポート、IoTフレームワークであるIoTivityやAllJoynとのブリッジに対応する。

また、リリースノートによれば、コアOSやRaspberry Piの音声認識に関するバグフィックス、Bluetoothデバイスとのペアリングの改善などが加わっているが、Raspberry Pi 3のBluetoothドライバーは低帯域幅デバイスのみをサポートし、GPIO(General Purpose Input/Output)インターフェースのリードピンからLightning(DMAP)プロバイダーからの情報取得に失敗する。さらにWindows 10 IoT Coreクライアントは、SoftAP使用時にUAP(ユニバーサルアプリプラットフォーム)として公開しているコンテンツにアクセスできないなど、いくつかの問題が確認されている。

OSビルド14393でRaspberry Pi 3に公式対応したWindows 10 IoT Core(公式ブログより抜粋)

Windows IoT Remote ClientでRaspberry Pi 3上のWindows 10 IoT Coreに接続した状態

阿久津良和(Cactus)