アジレント・テクノロジー(アジレント)は8月9日、同社のガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)向けに、装置性能悪化の原因となるマトリックス等の蓄積物を自動除去する機能を搭載したイオン源「Agilent JetClean セルフクリーニングイオン源」を発表した。

環境中の多環芳香族炭化水素のような高沸点化合物や高マトリクスサンプルなどといったサンプルを分析する場合、GC/MSの感度を維持するために、定期的なイオン源の洗浄が必要となるが、GC/MSのイオン源洗浄には一般に、数時間から半日程度のダウンタイムが必要となる。同イオン源では、高精度に制御された水素ガスによりイオン源の汚染を防ぎ、イオン源を清浄な状態に保つことで、マニュアル洗浄に伴うダウンタイムを削減できる。

同イオン源は、CI(化学イオン化法)、EI(電子イオン化)、超高感度イオン源など、さまざまなイオン源に対応可能となっており、現行の5977シリーズGC/MS、7000D/7010Bトリプル四重極GC/MSのオプションとして導入できるほか、既存の5975C、5977A/B、7000B/C、7010にアクセサリとして追加することも可能となっている。

「Agilent JetClean セルフクリーニングイオン源」のイメージ