STマイクロエレクトロニクス(ST)は8月5日、超小型低ドロップアウト(LDO)レギュレータ(200mA)「LDBL20」を発表した。

0.47×0.47×0.2mmの小型チップ・スケール・パッケージで提供される同製品は、バンプレス・パッケージ技術であるSTSTAMPを採用しているため、はんだバンプの径の制約により、従来のフリップチップ方式で課題となっていた入出力端子の最小化が可能になり、サイズの小型・低背化を実現している。より大型の競合製品と同等の電流(200mA)を出力できるほか、入力電圧範囲は1.5~5.5Vで、標準ドロップアウト電圧は200mV。また、80dB(100Hz)および50dB(100kHz)のPSRR(電源電圧変動除去比)により、広い周波数帯域にわたってフィルタリングが簡略化されるため、バッテリ駆動機器の低消費電力回路において安定した電源レールを実現。さらに、低い静止電流(無負荷時:20μA、全負荷時:100μA、スタンバイ時:0.3μA)が、あらゆる動作状況において効率を最大化するとしている。

LDBL20は0.8Vから5.0Vの出力電圧を50mV毎に選択可能で、ロジック制御による電子シャットダウン、内部ソフトウェア・スタート、必要に応じた出力電圧の自動ディスチャージなど、さまざまな機能を利用することが可能。また、同製品には開発ボード(STEVAL-ISB034V1)が用意されており、フィットネス機器、血圧計、血糖値計、補聴器、ウェアラブル・センサ、スマート・ヘッドホン、携帯型オーディオ機器、スマート・プラグ、スマート・ウォッチ、スマートカードなど、幅広い応用分野に簡単に導入することができるとする。LDBL20は現在量産中で、単価は1000個購入時に約0.25ドルとなっている。