ヤマハと東海旅客鉄道(JR東海)は8月3日、東海道新幹線の駅構内においてヤマハが開発したアプリケーション「おもてなしガイド」を活用し、多言語対応サービスの実証試験を実施すると発表した。

「おもてなしガイド」の利用イメージ

実証試験は、日本語のアナウンス放送をスマートフォンなどへ多言語に翻訳された文字として表示し、訪日外国人や音を聞きづらいユーザーなどへの情報提供の充実を図ることを目的に実施。今回、東海道新幹線の一部の駅でサービスを試行し、有用性について検証していく。

おもてなしガイドはスマートフォンなどで、日本語で流れているアナウンスの内容をインターネットに接続することなく、任意の言語に翻訳された文字で表示することができる。対応機種はiOS 8.0(App Storeから無償ダウンロード可能。Android版は現在開発中)以降に対応。

実証試験では同アプリケーションの翻訳機能を駅の放送装置と組み合わせ、駅における日本語アナウンス放送を利用客のスマートフォンなどに日本語や任意の外国語に翻訳表示する。対象言語は日本語、英語、中国語(繁体・簡体)、韓国語、タイ語、フランス語、スペイン語。

鉄道環境下での音声認識の正確性やシステムの安定性など、技術的な課題を確認するほか、試験期間中にアプリの利用客にアンケート調査を行い、ニーズを把握する。また、記翻訳機能を活用し、日本語アナウンス放送の後に英語アナウンスを自動的に付加して放送する機能も確認する。試験期間は8月26日~2018年3月末を予定している。以下の表は実証試験の実施場所とスケジュール。

実施場所とスケジュール