NECは、現在海外向けに販売している、リアルタイム顔認証ソフトウェア「NeoFace Watch」の機能強化を行い、国内を始めグローバルに販売を開始すると発表した。

「NeoFace Watch」は、顔認証技術を用いて、カメラ映像から対象となる人物をリアルタイムに照合・通知するソフトウェアで、人が多く集まる場所での監視や迷子の捜索、マーケティング用途としてホテル等でのVIP顧客識別などで利用されている。

今回、より低解像度な顔画像の照合を強化し、カメラに映る顔の大きさが従来比約60%であっても照合可能となった。また、正面以外の方向から撮影された顔画像の照合を強化し、従来比約1.3倍以上となる上下20度・左右40度の角度(従来は上下15度・左右30度)から撮影された顔の照合が可能となった。これらにより、より遠方や高い位置にあるカメラなどで撮影された映像でも顔認証を実現するという。

「NeoFace Watch」画面イメージ

そのほか、従来は、全てのフレームの全ての顔画像で照合を行っていたが、低解像度や極端に角度のついた照合に不向きな顔画像を事前に自動排除し、照合に適した品質の高い顔画像のみを抽出することが可能となった。これにより、サーバの負荷が抑えられ、映像処理の軽減と高速化を実現し、より大規模なシステムの構築を容易化するとともに、PCを用いた簡易なシステムでも迅速な照合が可能になったという。