俳優でシンガーソングライターの福山雅治が、主演映画『SCOOP!』の主題歌となったTOKYO No.1 SOUL SETの楽曲「無情の海に」に、ギタリストとして参加していることが、このほど明らかになった。

映画『SCOOP!』主題歌を手がけたTOKYO No.1 SOUL SETのメンバーと福山雅治

メガホンを取る大根仁監督は、写真週刊誌の編集部の目線から"東京の夜"を切り取るという本作の作風を顧みながら、音楽を考えるにあたって、劇伴はTOKYO No.1 SOUL SETのDJで作曲を務める川辺ヒロシに依頼。主題歌も、同じ世界観のつながりを大事にしたいという思いから、同バンドが制作を進めていた。

そんな折、ライブでギターを披露している福山を何度か目にした大根監督は、「主題歌に福山さんのギターが入ったら、主題歌がさらに面白くなるんじゃないか」と思案。両者に話を持ちかけたところ、快諾を得られたことで、「TOKYO No.1 SOUL SET feat.福山雅治 on guitar」名義での主題歌制作が実現に至った。

レコーディングはバンドが作ってきた音源に、福山がギターを重ねる形で敢行。ギターの録音日、川辺と福山は何度も電話でのやり取りを重ね、スタジオ作業を進めていたという。

川辺は、「福山雅治 & TOKYO No.1 SOUL SET!! 誰も予想できなかったこの組み合わせ(本人も)」とアピール。続けて、「口笛、闇に消えるメロディ、ソウルセットのビートに乗る福山さんの一級品のギターサウンド」と説明しながら、「福山さんのギターについては、80年代ディスコをイメージしていただきました」と明かしている。

そのオーダーを受けた福山は、「(80年代ディスコというテーマは)僕にとっては難題でした」と吐露。その理由を、「ディスコ行ったことないんです」と話す。しかし、「今回のTOKYO No.1 SOUL SETさんとのセッションが僕のディスコデビュー」と意気揚々の様子。「高校の先輩に、街でうわさの不良っぽいお店に連れて行ってもらったような、そんな刺激的な体験でした」と現場を振り返り、「映画全体の空気感、そして余韻を、より味わい深くする楽曲『無情の海に』。ギターのみでの参加、うれし過ぎます!」と誇らしげに口にした。

コラボレーションを提案した大根監督は、福山のギターが「都会の夜の雰囲気に似合うはずだとも思っていました」と語る。完成した音源を初めて聴いた際にも、「良いじゃないすかー。こういう大人仕事のギター、好きなんすよねえ」と感激。また、「この誰も思いつかない組み合わせが意外とマリアージュしていますね。いや、これは面白い」とも評し、両者の「共作が実現したことを、監督としても、同世代としても、音楽ファンとしても、最高にうれしく思います」と歓喜している。

本作は、芸能スキャンダルから社会事件までさまざまな"ネタ"を追いかける写真週刊誌カメラマンと記者の物語。46歳フリーカメラマンの福山演じる都城静(みやこのじょう・しずか)は、かつて数々の伝説的スクープをモノにしていたものの、現在は芸能スキャンダルを中心に追うパパラッチとなっている。週刊誌『SCOOP!』の新人記者とタッグを組むことになってスクープを獲得していくが、次第に大きな事件を追っていく様を描く。

(C)2016映画「SCOOP!」製作委員会