Oracleは7月12日(現地時間)、自社の仮想環境ソフトウェア「Oracle VM VirtualBox」のバージョンアップを発表した。2016年6月以来のメジャーバージョンアップとなるVirtualBox 5.1では、APICおよびI/O APICを新たに実装することで、特定環境によるプロセッサーやネットワークのパフォーマンス低下を改善している。こちらのページから、Windows版やmacOS版、Linux版、Solaris版のダウンロードが可能。

Windows 10上のVirtualBox 5.1で動作するUbuntu 16.04 LTS

VirtualBox 5.1は前述した改善以外にも、下記のような修正が加わっている。
・Windowsゲストに対するHyper-V準仮想化のデバッグ
・メモリマップドI/Oのエミュレーション強化
・GUIをQt4からQt5へ移行
・GUIパフォーマンスと応答時間の向上
・Python 3サポートの改善
・Linuxゲストに対するHDオーディオのサポート
・オーディオパフォーマンスの向上とプロセッサ消費の軽減
・AC 97のエミュレート強化

その他にも、USBブートをサポートするUEFIの追加や、多くのバグ修正が行われているが、興味深いのはNVMHCI(Non-Volatile Memory Host Controller Interface)のサポート。ゲストマシン上でNVMeデバイスのエミュレーションを可能にしている。

新たな仮想ストレージコントローラーとしてNVMeがサポートされた

阿久津良和(Cactus)